2015 09 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31. »  2015 11

地方都市での3DCG制作の可能性とは? フロム・ソフトウェア 福岡スタジオの開設理由が語られたセッションをリポート

 【04//2015】

地方都市での3DCG制作の可能性とは? フロム・ソフトウェア 福岡スタジオの開設理由が語られたセッションをリポート


●福岡で若手クリエイターを発掘・育成
2015年10月4日、CGWORLDと“福岡クリエイティブキャンプ”とのコラボイベント“CGWORLD CREATIVE MEETING”にて、フロム・ソフトウェア専務取締役・竹内将典氏と、空気株式会社代表取締役社長・木綿達史氏によるセッション“注目の福岡進出企業が語る、地方都市での3DCG制作の可能性とは”が行われた。
その模様をリポート。

先月、ゲーム用3DCGアセット制作を中心とした“福岡スタジオ”の開設を発表したフロム・ソフトウェア。
東京本社と一体でコンテンツ開発を行い、福岡市とその周辺エリアが持つ高いポテンシャル――若い力、コンパクトシティにおける豊かな生活環境、そして東京からのアクセスがよいことなどが、より高い品質と創造性を生み出す開発基盤の構築に寄与できると期待している。
今回のセッションでは、福岡ゲーム産業振興機構など、さまざまなプロジェクトにより盛り上がりを見せている福岡市について、なぜ福岡へスタジオを開設したのかが明かされた。

講演に先立ち、福岡市経済観光文化局、創業・立地推進部部長の駒田浩良さん、同じく創業・立地推進部の内田沙弥香さんが登壇。
福岡市が勧めてい------る、福岡クリエイティブキャンプについて説明してくれた。
福岡クリエイティブキャンプ2015(FCC)は、おもに首都圏で活躍しているIT・デジタルコンテンツなどの開発経験者(クリエイティブ人材)の福岡市内企業へのU/Iターン転職を応援するために、福岡市が主催し、マイナビが受託・運営しているプロジェクト。
本プロジェクトには、ゲームやCG・映像系、Web制作やシステム開発の企業が参加している(ゲーム関連参加企業:ガンバリオン、サイバーコネクトツー、レベルファイブ、フロム・ソフトウェア)。
そういった企業への転職を検討している人に、移住資金・転職活動・生活といった面でさまざまなサポートをするのがFCCだ。
内田さんはメリットとして、県外から移住を伴って福岡市のクリエイティブ企業に就職した人へ、応援金として40万の寄付、企業紹介や職場体験などの転職サポートを無償でサービス、移住後もフォローを行うプログラムが用意されているという3点を上げ、「このあとのセッションを通して、少しでも福岡へ興味を持ってほしい」と述べた。

続いてセッションでは、フロム・ソフトウェア専務取締役・竹内将典氏と、空気株式会社代表取締役社長・木綿達史氏、モデレータとしてCGWORLD編集長・沼倉有人氏が登壇。
「注目の福岡進出企業が語る、地方都市での3DCG制作の可能性とは」を大きなテーマとし、ここ数年東京都を中心とした首都圏以外に拠点を設けるCGプロダクションやゲーム会社が増加しており、福岡においても同様にここ数年で進出している企業が多い中、いままさに福岡スタジオ設立を発表したばかりのゲーム会社『フロム・ソフトウェア』の竹内氏に、なぜいま、福岡なのか?、地方都市での3DCG制作の可能性を、テーマごとに語った。

●福岡スタジオ設立の理由
まずはじめにフロム・ソフトウェア“福岡スタジオ”開設についての話題に。
フロム・ソフトウェアは東京以外に初めての拠点進出となったが、なぜ今回福岡への設立を決めたのかについて語られた。
現在、家庭用ゲームソフトはフォトリアルな映像が必要となっている。
そのCG制作には非常に多くの人手が必要とされる中、フロム・ソフトウェアはクリエイターを探すのに長期にわたって苦労していたと竹内氏は言う。
そういった問題の解決策として福岡がよい環境であると決定し、スタジオ設立へと至ったとのこと。
ではなぜ福岡を選んだのかについて竹内氏は、「東京の近くに出す理由はない。
最近は海外にスタジオを設立する例も多いし、人材を探す条件として、福岡が一番よい条件だった」と語った。

それに対して木綿氏は、「最近は福岡は元気があって良いと言われる」とコメントし、レベルファイブやガンバリオンなど、もともと福岡を拠点としていた会社がいくつかあるのが福岡スタジオ設立決定に至ったのか?と竹内氏へ質問。
竹内氏はそれに対して、「何もない所に行くのは難しいので、それが理由のひとつにはなった。
ただ一番大きな決め手となったのはゲームの作り手の世代が30代~40代が中心になってきているいま、若い世代が沢山いるところが理想」とし、日本全体は高齢化社会になっているが細かく候補になった都市を調べたところ、福岡は若い世代が増えている傾向であることが分かり、“将来に渡って”という条件としては福岡が最適だったと述べた。
ちなみに札幌も上記のような条件で候補にあがったのだが、人口が増える年代が50代以降だったので見送る結果に。
海外のベトナムなども年齢層が理想的な人口ピラミッド(年齢ごとの人口を表したグラフ)だったが、言葉によるコミュニケーションが円滑に進まない可能性があるとして、最終的に福岡へのスタジオ設立が決定したとのことだ。
また、福岡には3DCG制作を専攻・課程としている学校がいくつかあり、そういった所から優秀な人材が出てくる体制があるとのこと。
そこで3DCG製作を学んだ人材は、福岡に留まらず、大阪、東京へ進出している人が大半だが、「それはそれでもったいないのでは」と竹内氏は指摘する。
それに対して木綿は石川から福岡へ就職した自分を例に上げ、「男子はやっぱり田舎から出たい傾向にある(笑)」とコメント。
女性はあまり東京などへ上京することは少ないが、男性は都心部へ就職する例が多いと述べた。

●人材で期待していること
続いて、福岡でどのような人材を求めているのかについて竹内氏は、「職人気質なところがゲーム製作には求められるので、粘り強く製作できる人がよい」とのこと。
福岡では工学系の大学があり、幅広い人材が多く獲得できることを期待しているそうだ。
木綿氏は、ほかの地方都市に比べると人材は厚いが、飛び抜けた人材はやはり都市部へ進出する傾向が強いとし、「そういった人材は福岡だけでは物足りないかも知れない」と述べた。
また3DCGは、プログラムなどの工学系とグラフィック面と芸術面が両立した技術であるが、福岡は工学系と芸術系の学校があるのでどちらにも興味をもっている人材が多いのではないかと竹内氏は言う。
木綿氏は、「スペシャリストは多くはないが、仕事をひとつのことに専念することはあまりなく、兼任することが多いので、それゆえにふたつの作業を同時にこなすことによって器用で特殊な能力をもっている人は多い」と述べた。

逆に都市部で活躍しているU/Iターンを対象とした人材(クリエイター)について竹内氏は、都市部で揉まれて育ったクリエイターはタフに鍛えられているが、福岡はまだその面では弱いため、徐々に切瑳琢磨できるステージをなるべく早めに作り上げることが必要とのこと。
東京など都市部で活躍しているクリエイターが、福岡の若いクリエイターへその精神を受け継いでいくというような、そういった都市部で活躍しているクリエイターが福岡には必要ではないかと見解を述べた。
それに対して木綿氏は、「東京で仕事することはとてもよい刺激になるし、福岡などはやたら飲み会も多くてのんびりしているけど、東京で仕事をしていたクリエイターと一緒に仕事すると発見できる点や勉強できる点があり、お互い良いところがあって相乗効果も得られる。
交わることが大事だ」とコメントした。

話題は福岡で活躍する女性のクリエイターについてへ。
空気株式会社は昨年5名の女性クリエイターが増えているが、対してフロム・ソフトウェアは「暗くてドロドロしたり、油くさいゲームを作っているからか95%は男性社員で構成されている(笑)」とのこと。
しかし福岡スタジオ開設にあたって竹内氏は、「女性は細やかな気遣いができる傾向がある。
3DCGはクオリティアップ作業は細かい作業を地道に作業していくことが多いので女性の力が発揮できるのではないか」と、女性スタッフの活躍を期待していた。
また、「福岡は女性が綺麗だとよく聞く」とモデレーターの沼倉氏が述べると、木綿氏は「本当かわいい子が多い(笑)。
女性が増えることによって男性陣のモチベーションや仕事の効率があがった」とコメントし、また婚活にも期待できる場所だとアピールしていた。

●環境面でのメリット
福岡は年齢人口割合がよいと上げられたが、環境面ではどうなのか?それについて木綿氏は、近くに海も山もあり休日は自然を満喫できるとアピール。
家賃や食費については、東京・大阪より比較的安く済むという。
竹内氏は東京と福岡の生活環境の違いについて、「東京は人が多すぎる。
電車も混雑して車も渋滞していたり、そういった意味でのストレスは福岡は比較的少ないですね。
このような精神的ストレスは健康面に影響をおよぼすが、福岡ではゆったり過ごすことができる」とコメントした。

また交通面では、福岡空港から博多駅へ約10分ほどで移動できるアクセスのよさを例にあげ、東京から大阪に行くより、福岡へ移動するほうが早く移動できるので両都市間のアクセスがしやすい環境であるという。
さらに自宅から職場までの距離も近く、木綿氏の職場では自転車通勤者が多いとのこと。
15分ほどで行き来できる距離とのことで、「あまり近過ぎて、自転車でのトレーニングにならない」といい、会場の笑いを誘っていた。

●今後の課題
福岡で活躍するうえでの今後の課題として、竹内氏はネットワークのインフラが十分整っていないと指摘する。
ギガバイトの送受信なら従来のインフラで十分だが、ゲーム用3DCGアセットとなるとテラバイトになるので、送受信が少し心もとないとのこと。
木綿氏は、福岡ではクリエイティブ系のイベントがなかなか実施されないことや、福岡が近年注目されているが、この話題がブームという一過性のものではなく、“日本のクリエイティブ産業が活発な都市”として発展できるように「我々もまだまだ頑張らないといけない」と強調。
10月に九州CEDECが開催されることに対しても、「少しずつ講演イベントは増えているが、東京に比べると圧倒的に少ない」と指摘し、よい人材がだけではなく、ネットワーク環境やイベントの重要性を語った。

最後に、今後の展開について竹内氏は、「できるだけスタジオの人数を3年で30人体制まで増やしたい」と述べ、今年から募集を開始しておりスタジオの稼動は年明けを予定しているとのこと。
年10名を雇用するハードなスケジュールとなるが、頑張っていきたいと意気込みを見せた。
木綿氏は、「広告の仕事が多く、受注されて製作しているスタイルが多いが、今後は自社コンテンツも作って広めていきたい」、「一過性の盛り上がりではなく持続的に福岡を盛り上げていきたい」とコメントした。

フロム・ソフトウェアの福岡スタジオ設立でますます注目度が高くなった福岡。
今後の展開・発展にぜひ注目してほしい。


Category: ゲームニュースまとめ

Comments (-)Trackbacks (-) | トップへ戻る

第13回:ゼシカちゃんの川遊び!フィグ撮り旅の後編と「TGS2015」取材班の仕事っぷりを晒しあげるオマケ回

 【04//2015】

 第13回:ゼシカちゃんの川遊び!フィグ撮り旅の後編と「TGS2015」取材班の仕事っぷりを晒しあげるオマケ回


ゲームだけでなく、リアルでもぼっちなソロプレイのプロ・haruYasy.です。

今週は前回にアップできなかった埼玉県にある高麗川での「アクエリオンEVOL」に登場するゼシカちゃんとの川遊びの様子を紹介しつつ、今年も大盛況だった「東京ゲームショウ2015」を少しだけ振り返る感じでお届けしたいと思います。


まずはフィグ撮りの写真から。

◆ゼシカちゃんと行く!秩父(から移動した)フィグ撮り旅・後編
「夏っぽさ……濃い目?」
今年の目標だった「夏っぽい」感じの写真。
ようやく撮れました。
感無量!
フィギュアのポージングにも表れているゼシカちゃん(CV:花澤香菜)の快活さに助けられた感じです。
おしとやかな優雅な感じも好きですが、こういうアクティブな感じのいいものですね。
おもわずファインダー越しにニヤニヤ。

ニヤニヤしてたら、ふと面白いこと(しょうもないこと)を思いついたので、こっそり岩場の影からアニメやマンガの定番である「覗き」をイメージして撮影してみることにしたんですけど、これがまぁ……その。
思っていた以上にですね……。

「あれ?これ……帰り道に職務質問を受けたらヤバイやつでは?」と、なんとも言えない感じになりました。

あー!困ります!それ以上は困ります!サービスしすぎですよ、ゼシカさん!
そんな感じでちょっとだけスケベも楽しんだ一夏の小旅行、初めて行く秩父・飯能方面への一人旅。
ただ楽しんできたよという話をするためだけに2回も使ってしまってゴメンナサイ。

ゼシカさんのおっぱいに免じて許してください。

◆おまけ:TGS恒例のインサイド&ゲムスパ合同取材班にシレっとスニーキングミッションしてた話
9月17日から4日間にわたって開催された「東京ゲームショウ2015」。
例年よりもパワフルかつ個性的なニュース記事がたくさんアップされていますが、みなさんはもちろん読んでいただけましたよね。
よね?
毎年TGSにはインサイドとゲームスパークの編集&ライターによる合同取材班が参戦しており、今回は私も少しだけ記事を書かせていただきました。

他メディアにも負けない大量のニュース記事、そしてインサイドならではのユニークな記事。
それらをどのように作成しているのか。
気になる人もいると思いまして、デスクに「プレスルームで作業に追われる取材班の様子をチラ見せしちゃっていいすか」と聞いたら「いいよ」って返事がもらえたのでお見せしますね。

どうですか。
あの怒涛の更新の裏側では長テーブルを3つも占拠するほどの部隊が動いていたのです。
そりゃ物量が増えたら、比例するように人員も増えますよねってとこ。
実際には写真に入っていない人もいるので、あと数名ほど追加される感じです。

昼は現地のプレスルームで、夜はホテルという名の愛のプリズンに移動して、24時間体制で臨んだ「東京ゲームショウ2015 総力特集」は特設ページが用意しているので、まだじっくり見てないって人はぜひご覧ください。

来年はもっと詳しく裏側(スタッフの動き)を伝えてみる、あるいはメディアをメディアが取材するというのも面白そうですね。
「IGN」や「KOTAKU」など海外の人気サイトのチームも現地に来ていますから。
そのへん、みなさんからの要望があれば実現するかもしれませんよ。
(するとは言ってない)
■著者紹介・haruYasy.(はるやん)
「ねとらぼ」「カルラボ」など複数のメディアでフィギュアやアニメ、ゲームなどのネタを扱うフリーライター。
趣味はフィギュアの屋外撮影。
マイ・ベスト・ゲームは「サガフロンティア2」。
将来の夢は住所不定の旅人。
Twitter: @haruYasy


Category: ゲームニュースまとめ

Comments (-)Trackbacks (-) | トップへ戻る

世界的なカードゲームアプリ『ハースストーン』日本展開が決定!完全ローカライズ版として10月配信へ

 【04//2015】

世界的なカードゲームアプリ『ハースストーン』日本展開が決定!完全ローカライズ版として10月配信へ


ブリザード・エンターテイメントは、PC/iOS/Android用カードゲーム『Hearthstone』の日本国内向け展開を発表しました。


日本版では、最新拡張パック『The Ground Tornament』を含むすべてのカードセットとアドベンチャーモードを収録している他、カードテキストやゲーム中の音声が完全日本語化。
田中敦子さん、浅野まゆみさん、稲田徹さんら豪華声優陣が、ウォークラフトのキャラクターたちに息を吹き込んでいます。


さらに、国内向け公式Webサイトでは事前登録キャンペーンも始動。
登録受付を行ったユーザーには、サービス開始時に1つの無料カードパックがプレゼントされます。

日本語版『Hearthstone』はWindows/MacおよびiOS/Androidに向けて配信予定。
ブリザード・エンターテイメントCEO マイク・モーハイム氏からは、以下のコメントが国内ユーザーに向けて寄せられています。

「日本のゲーマーの皆さんからは昨年の世界リリース以来、『Hearthstone』に多大なる情熱と支持をお寄せいただいております。
そんな熱心な日本のプレイヤーの皆さんに『Hearthstone』の完全日本語ローカライズ版をご提供できることを光栄に思います。
そして今月中に、私達の“酒場”がさらに多くの日本からのプレイヤーを迎えられることを楽しみにしています。


Category: ゲームニュースまとめ

Comments (-)Trackbacks (-) | トップへ戻る

PCの域もスマホの域も超えた!? コアPCユーザー向けのスマートフォン用MMORPG『ZEEO ‐ジオ‐』を体験リポート

 【04//2015】

PCの域もスマホの域も超えた!? コアPCユーザー向けのスマートフォン用MMORPG『ZEEO ‐ジオ‐』を体験リポート


文・取材:ライター カイゼルちくわ
●とりあえずしゃぶり尽くす!
2015年10月4日から、ハンビットユビキタスエンターテインメントより配信開始となるスマートフォン用MMORPG『ZEEO ‐ジオ‐』。
ダークヒーローともいうべき影のある主人公たちと、彼らを軸に描かれる重厚なハイファンタジーの世界はすでにリリースなどで伝えられているが、なかでも気になる点は、このゲームがスマートフォンをプラットフォームとしながら、「コアなPCのMMORPGゲーマー向け」の作品をうたっている点だ。

その意図などについてはすでに別の記事で開発陣から話をうかがっているが、実際にプレイしてみないとその実態はわからない。
そこでさっそく、インタビューと同日にスマートフォン実機でチュートリアル、終盤のダンジョン、そして最高難度のエンドコンテンツのひとつまで、ひと通りプレイしたので、その模様を順番にお伝えしていこう。

●チュートリアルと最初のクエストで操作感を確認
まずはゲームを開始し、最初に触れることになるチュートリアルと、そのあと最初に受けることになるクエストまでを通してプレイした。

まずゲーム開始前に、キャラクター作成から。
ゲーム開始当初はファイター、アサシン、ソーサレス、シャーマン、ガンナーの5種類のクラスのキャラクターが選べる。
また、この5クラスのキャラクターはすべて作成可能で、ゲーム内通貨のGOLDと、GEMと呼ばれる課金で購入もしくはダンジョン内でドロップ入手できる特殊通貨は、5キャラクターのあいだで共有できる。

ゲーム開始とともに流れる3DCGのムービー。
そのムービーの作りに、この時点でスマートフォンのゲームを超えた気合いを感じるが、これもまだ本作では序の口だ。
また、BGMも壮大で、これもPCのMMORPGを遊んでいるかのように思えてくる要因のひとつ。
後述するキャラクターのスキル使用時のセリフなどとともに、ぜひヘッドホンでじっくり聴きつつ世界に浸りたいと思った。

ムービー終了後、さっそくチュートリアルの戦闘で操作を確認してみる。
本作の画面は基本的には後ろ斜め上からのクォータービュー視点となっており、行きたいところをタップすれば移動、移動した地点の近くにいる敵に対して自動で攻撃開始と、基本的にはタップだけでさくさくと進められる。

また、ダブルタップするとその地点へと高速で移動する“回避”が使えるが、これが狙った地点に敵をも突き抜けて移動するため、瞬間移動のように素早く、かなり気持ちよく感じた。

そしてMPを消費して放つ“スキル”も、スキルごとに決まった図形パターンをフリック操作で画面内に描くというスマートフォンならではの方法と、画面下にあるショートカットウィンドウのスキルアイコンをタップするというPCのMMOそのものの方法の2パターンで放つことができ、前者では大技を自分で出しているかのような爽快感を、後者では正確にスキルを出す戦略感を強く味わえた。

チュートリアル終了後には、さっそく今後の冒険の拠点となる街に移動した。
ほかのプレイヤーのキャラクターが歩き回り、「こんにちは!」などとチャットで会話している様子は、まさにPCのMMORPGの街そのものだ。
筆者はふだんからPCのさまざまなMMORPGやMORPGを日常的にプレイしており、それらであまりに見慣れた光景だったためか、触れているのがスマートフォンであることを忘れるほど違和感を感じなかった。

ここまでPCのMMOっぽさが残っているのはうれしい限りだが、NPCのあいだをいわゆる“お使い”で走り回ったり、装備の強化や回復アイテムの購入のために販売NPCとアイテム倉庫のあいだを往復したりといった点がスマートフォンで手軽にできないのでは、と気になる。
だが、その点も心配無用。
回復アイテムは街のどこからでも、画面右下の回復アイテムアイコンをタップすると購入できる。
また、装備の変更や強化、売却も、メニュー画面ですべてできる仕様となっている。

さらにメインストーリーのクエストをくれるNPCのところへは、画面右のアイコンをタップすれば、自動で移動してくれる。
メインストーリーを進行するだけなら、とくにNPCのところへ自分で移動する必要はない。
だが、街にいるNPCの中にはGOLD報酬がおいしいサブクエストを出してくるNPCがいたりと、歩き回っているだけでさまざまな発見がある。

つまり街はMMOのように自由に歩き回ってほかのプレイヤーと交流できる場となっていながら、アイテム購入や強化などはどこでも可能、とPCのMMOのよさとスマートフォンのゲームならではの手軽さが両立しているわけだ。

こうして街の探索をひと通り楽しみ、準備を終えたところで、さっそく最初のメインクエストのダンジョンへ突入してみることとなった。

ここまでのチュートリアルでは、移動は手動で、バトルは近くの敵を自動でターゲッティングする“セミオート”を使っていたが、ダンジョン内での操作には、ほかにも移動とターゲッティングをすべて操作する“マニュアル”と、マップに沿った移動と攻撃のすべてを自動で行なってくれる“オート”があることがわかったので、まずは“オート”にしてみた。

オートはスマートフォンのゲームならではの便利機能。
ラクな代わりに攻撃力と防御力が20%ダウンするペナルティーもある。
それでも最初のダンジョンなら、イージーな敵しか出ないだろうし問題ないだろう、と思っていたのだが……。

なんと、しばらく目を離したスキに、前衛で堅固なはずのファイターのHPが瀕死寸前まで減っている。
オートではスキル発動と回復アイテムの使用は行なわないため、敵との強さが拮抗しているダンジョンだとこんなリスクもあるわけだ。

慌てて回復アイテムを使用し、最初から使える範囲攻撃スキルも使って窮地を脱出。
オート操作中もこうしてアイテムやスキルの指示は出せるので、完全に放置ではなく半自動プレイといった感じで使うのがいいのかもしれない。

そもそも、最初のダンジョンにしては敵がなかなかに強い。
本作が「コアなPCのMMORPGゲーマー向け」と言っていた理由が、なんとなくわかってきた気がする。

過去にプレイしたPCのMMORPGで、作成直後のキャラクターで最弱の敵に挑み、何も考えずに殴り合ったすえにやられてしまい、「まぁ、まだデスペナルティーがないし、いいか」と思ったことが何度あったことか。
最初にもらえる練習用のポーションを使うのをためらってはいけないと、何度学んだことか。
その感覚が痛烈に蘇った。

●難関に強力な装備で挑む!
チュートリアルと最初のクエストで、『ZEEO ‐ジオ‐』ではPCのMMORPGの醍醐味とコアな難しさ、それにスマートフォンのゲームならではの便利さがしっかりと融合しているということがわかった。
続いては、30レベルのキャラクターと強力なSランクの装備一式でのプレイを体験させてもらった。

筆者の使用キャラクターは引き続き、前衛役となるファイター。
本作では装備によってキャラクターの見た目がきちんと変わるため、先ほどまでの革鎧とは打って変わり、本格的な装備に。
歴戦の猛者といった風格があふれ、印象がかなり異なった。

この負ける気がしない装備で挑むのは、配信開始時点では通常のダンジョンの中では最高難度のひとつとなる“中央処理施設”。
いかにも固そうな機械系の敵が立ち塞がるが、さまざまなスキルが使用可能になっているいまなら余裕……と思いきや、またしてもHPがものすごい勢いで減っていく。

慌てて一度ダンジョンを出たところで開発スタッフの方から教えてもらったところによると、このダンジョンの敵は電気属性の強烈な追加ダメージを放ってくるとのこと。
さきほどまで使っていた装備には、電気ダメージへの抵抗力がいっさいなかったのだ。

「それなら」とさっそく全部位の防具を、持ち物の中に用意されていた“電気防御”の能力付きのものに交換し、再挑戦してみた。
すると、あからさまに受けるダメージの量が変わり、敵によっては1/10くらいまで減ったではないか。
このほかにも、防御値や回復量で耐えたり、倒される前に倒すなどの方法もあるようだ。

こうなればもはやこちらのターン。
右上のマップアイコンをタップして出したマップで道を確認しつつ、立ちふさがる機械の敵を、30レベルならではのさまざまなスキルでなぎ倒していく。

先ほどのチュートリアルで使えたのは周囲をなぎ払うスキルのみだったが、連続で敵を斬りつけるなどといった剣使いらしいスキルのほか、より高レベルになると、斬りつけてひるませた相手に魔法の力を集めた拳を叩きこむ、魔法の炎をまとったムチで周囲をなぎ払うなど、剣技とは思えない邪道な技が増えていった。

さらには相手に飛び乗り、頭上から剣を深々と突き刺してグリグリとえぐるなどというダーティーな技まで飛び出す始末。
スキル使用時にはそのスキルに対応した何パターンかのセリフが聞けるのだが、そのセリフもちょっとここに書いていいのかわからないくらいエグいものばかりで、主人公たちがダークヒーローなのだと再実感できた。

だが、装備のおかげで無敵に思えたこのダンジョンでの戦いも、いざボス戦になってみると、なんと敵の攻撃を受けるたびに高確率で頭上に星が回るエフェクトが入り、キャラクターが気絶状態で棒立ちになってしまう事態に。

回復ポーションはHP用、MP用をそれぞれ10個までしかダンジョンには持ち込めないため、課金通貨であるGEMでのコンティニューを使ってのゴリ押しも一度試し、なんとか勝利できた。

スタッフの方いわく、じつは“電気防御”に切り替える前の装備一式は“気絶抵抗”の能力を持っており、この体験プレイで支給された装備では、“気絶抵抗”と“電気防御”の防具をバランスよく装備することが、このダンジョンの攻略法のひとつだったとのこと。
もっと早く教えてください……。

ついでなのでほかの攻略法を尋ねたところ、特化させなくてもさまざまな方法があるとのことで、特定の装備でなければクリアできないというわけではなく、強引に火力で押し切る方法や、HP総量を引き上げるなど、ほかの手段でもクリアできる設計だという。

また、装備以外に一定条件を満たすことで入手できる“称号”の数々も、装備の一部位に匹敵するくらいの能力ボーナスを持っているとのことで、どれを選択するかが重要になるという。

ダンジョンを周回してさまざまな能力を持つ装備を集め、称号収集も目指すというハック&スラッシュの成果が、ダンジョン攻略にここまで大きく影響するのは、じつにやりがいのある仕様だと感じた。
これは毎日限界まで周回プレイがしたくなるし、そのために“オート”プレイもある。
オートプレイ用に“HP吸収”などの回復能力付きの装備一式もあり、揃えたくなってくる。

●やはり頼れるのは仲間の力?パーティプレイも手軽でさくさく
続いて最大4人で遊べるパーティプレイも体験してみようということで、取材に同席していた4名で即席のパーティを結成。
筆者はファイターのまま、残るメンバーは、前衛と後衛を切り替えて戦えるシャーマン、後衛随一の火力を持つソーサレス、遠距離攻撃と回避行動に優れたガンナーの3名という構成だ。

なお、『ZEEO ‐ジオ‐』のダンジョン部分は、最大4人で入場できるMO形式となっている。
このおかげで派手なスキルを連発しても、MMOのように通信に遅延が生じたりすることもなく、快適にプレイできた。
“横殴り”などのMMOの狩場ならではの弊害もダンジョンでは気にしなくていいわけだ。

デフォルトの状態では前衛が筆者のみのこのパーティだが、シャーマンが獣の姿に変身することで、前衛として戦うことができるのが何とも頼もしいところ。
シャーマンのプレイヤーが率先して敵を倒してくれるので、こちらは漏れた敵の足止めなどに専念できた。

ここで活きてくるのが“回避”での移動だ。
後衛に襲いかかる敵のところへ瞬時に移動したり、ほかの前衛の邪魔にならない位置に陣取ったりと、PCのMMORPGでは重要になる位置取りに関して、ストレスなくタップだけで行なえるのが非常に気持ちよかった。

PCのMMORPGのような、2回移動キーを連打する、SHIFTキーと移動キーを同時に押すといった操作よりもさらに直感的に出せるうえ、特定の方向への移動ではなく、狙った場所へとピンポイントで移動できるので、むしろPCのMMOよりも前衛キャラクターが操作しやすいのではないかと思った。

こうして“英雄協奏”を楽々クリアできた我々に、続いてぜひチャレンジしてほしいと開発スタッフが用意したのが、本作のエンドコンテンツの一角ともいえる“魔神討伐”。
ダンジョンではなく、いきなりボス戦のフィールドに送り込まれ、ランダムで選ばれる強力な敵勢と戦うことになるコンテンツだ。

さっそくプレイを始めると、いきなりとんでもない量の敵が押し寄せてきた。
慌てて筆者のファイターとシャーマンで押しとどめたが、敵の攻撃力がやたら高いうえに、ファイターの攻撃力が低めなせいかもしれないが、異様に固くてHPがなかなか減らない。

スタッフいわく、「比較的弱いのが出ましたね」とのこと。
いや、筆者の横では開始数秒でシャーマンが回復ポーションをがぶ飲みしているのだが……。

敵の大軍を片付けても、その後ろにはより大型のボス敵が控えており、このボスからの攻撃が非常に痛い。
シャーマンのポーションはあっという間に尽き、ここまでわりとパーティの皆さんにおんぶにだっこで来ていた筆者も、本気を出さざるを得なかった。

“回避”でボスの後ろに回り込み、敵のターゲットをこちらに集めるスキルでボスを振り向かせ、こちらと、正面から殴っているシャーマンとにボスからの攻撃を分散させ、回復のチャンスを増やしていく。

ともあれ一時は危ない状態になったものの、なんとかボスの撃破も完了。
報酬として出てきたのは……なんと、最高ランクのSかAランクのみ出てくるボックスだ。
さっきのソロプレイのときの報酬もおいしいと思ったが、高確率でS装備が手に入るこちらの報酬にはとてもかなわない。

このようにパーティプレイもまた、手軽にオートで突き進むもよし、昔ながらのMMORPGのように戦略的な動きでがっつり戦うもよしと、自分に合ったスタイルで楽しむことができた。

エンドコンテンツまでひととおりプレイしてみての率直な感想としては、「ディープなMMORPGのプレイ感覚」といったところだ。
ただし、これは筆者がふだんからPCでMMORPGをプレイしているからそう感じたのであって、スマートフォンのゲームならではの便利なUIや、片手でも可能な操作な点を考えると、MMORPGをプレイしたことがないスマートフォン専門のライトゲーマーでも、十分に楽しんでもらえるタイトルなのではないだろうか。
また、筆者たちはキャラクターごとに役割分担し、協力してプレイしたが、装備のオプション性能次第でファイターより硬いソーサレスや、ソーサレスより火力のあるファイターなども作り出すことも可能だそうで、持っている装備でパーティプレイでの役割分担にも自由がありそうだ。

とくに操作をオートやセミオートに随時切り替えながらのダンジョンでの戦闘や、パーティプレイ時のサクサクと進む快適さには、PCのMMORPGに比べて段違いのテンポのよさを感じた。
「MMORPGは大好きだけどプレイ時間が長くて……」と、PCゲームから離れてしまったゲーマーにも、場所を選ばず、手軽にテンポよく遊べる本作をぜひオススメしたい。

今回の取材中は体験できなかったが、プレイヤーどうしで組んだギルドの専用ルームではスタミナの回復速度が1.5倍になったり、フレンドのあいだでスタミナを贈りあうことができたりと、コミュニケーション要素にも注目すべき点が多い。

PCのMMORPGでギルドチャットに時間を忘れて没頭し、朝日が昇るのを何度も見たという往年のプレイヤーにぜひ触れてほしい作品であるのはもちろん、MMORPGを重すぎると敬遠していた人にも、想像以上に気軽に遊んでもらえる本作。
ハック&スラッシュで装備を集めてキャラクターが強くなっていく達成感をぜひ味わってみていただきたい。


Category: ゲームニュースまとめ

Comments (-)Trackbacks (-) | トップへ戻る