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『サイバーパンク2077』インプレッション――圧倒的リアリティの大都会

 【15//2018】

『サイバーパンク2077』インプレッション――圧倒的リアリティの大都会


E3 2018におけるXboxプレスカンファレンスで新映像が数年ぶりに――というか、ほとんど初めて――公開された『サイバーパンク2077』。
『ウィッチャー』シリーズのデベロッパーとして知られるCD PROJEKT REDによるSFモノはそれだけで期待してしまう。
しかし、ゲームプレイの含まれていないトレーラーを見るだけで、僕は充分に説得されていなかった。
いわゆるハイプであり、そもそも実際にどういうゲームなのかよくわからない。
これだけ時間がかかっているのも、あるいは開発が捗っていないからなのかもしれない。
ひねくれ者である僕は、そのようなことを考えていた。
もちろん、僕は間違っていた。
「我々の目指していることは、ゲーム史上最もリアルな街を作ることです」とCD PROJEKT REDのレベルデザイナーであるMiles Tost氏は話した。

「サイバーパンク2077」画像・動画ギャラリー

彼は実機デモを見せながら、解説を行っていた。
モニターには見たこともないほど濃密でダイナミックな未来都市の風景が広がっていた。
数多くの超高層ビルがそびえ立ち、見たところどれも中に入ることができるようだ。
米国ロサンゼルス付近の架空の都市という設定で、アジアっぽい雰囲気が漂う大都会。
世界観は『ブレードランナー』や『攻殻機動隊』を彷彿とさせる。
建物が極端に密集しているあたりは東京の都心の街並みをも思い起こさせる。
いかにもサイバーパンクな風貌のNPCが大量に街を行き来していた。
屋台で食事している人、道端でたむろしている人、ボクシングジムでアンドロイドをサンドバッグのように使ってトレーニングをしている人、バーの中に入っては消える人など、さまざまな人生がリアルタイムですれ違う。
建物やNPCの数は――渋谷のスクランブル交差点まではいかないにしても――現実世界の新宿や池袋に劣らない。
残念ながら、言葉で説明しただけでこの凄さは伝わらない。
しかし、『GTAV』のロスサントスをさらに拡張させ、サイバーパンク風に仕上げて、中に入れる建物やNPCの数をはるかに増やしたゲームを想像してもらえれば、だいたいイメージはできるかと思う。

本作はゲーム史上最も広いオープンワールドではないだろう。
しかし、かつてないほど密度の濃いゲーム舞台に仕上がっていることは間違いなさそうだ。
日本の広報担当によれば、フィールドが横に広い『ウィッチャー3 ワイルドハント』に対して、『サイバーパンク2077』は「縦」がすごいことになっている。
要するに、これでもかというくらいたくさんの超高層ビルが密集して、プレイヤーはそれらの中を探索することができるというわけだ。
『ウィッチャー』シリーズと違って、『サイバーパンク2077』は一人称視点で進行するゲームだ。
筆者はこれを少し残念に思っていたが、確かにここまでリアルな街ならば、近くから見たいという欲求が自然と生まれるので、より寄ったアングルが望ましい。
サイボーグのような存在である主人公キャラクターは、アップグレードすると瞳孔にズーム機能が付き、風景やキャラクターを通常より3倍くらい近いところから眺められる。
テクスチャがぼやけることは一切ない。
車を運転するときは――そうだ、2077年に自動運転はまだ普及していないようだ――三人称視点からもプレイできる。
ゲームの世界を引いた視点から見てみると、確かに『サイバーパンク2077』の密度は充分に伝わらない。
一人称視点で見ると僕らはもはやゲームを見ているプレイヤーではなく、街の住人の一人になったような没入感が味わえるのだ。

『サイバーパンク2077』はストーリー重視のRPGだが、『ウィッチャー』シリーズと異なるのは、主人公キャラが決まっていないことだ 。
ゲームの序盤でキャラメイクがあり、性別や外見、それからスキルの割り振りができる 。
とはいえ、主人公キャラが無個性であるわけではない 。
よくしゃべるし、カットシーンでは姿も映る 。
これは『ハーフライフ』のようにストーリーのすべてを一人称視点から表現するような作品ではなく、場面と合わせて望ましいアングルを取り入れるという、柔軟性の高いゲームなのだ 。
『サイバーパンク2077』ではRPGらしく、物語の途中でさまざまな選択肢が発生し、これらはゲームの行方を大きく変える 。
台詞を選べるのはもちろん、黙ることもできれば、いきなり銃を取り出すようなこともできる 。
一度選択したものは受け入れるほかなく、後悔しても前に進むしかない 。


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『サイバーパンク2077』のロマンスオプション、『ウィッチャー3』より多様で豊富

 【15//2018】

『サイバーパンク2077』のロマンスオプション、『ウィッチャー3』より多様で豊富


ポーランドのCD PROJEKT REDによる新作『サイバーパンク2077』は、同スタジオの前作『ウィッチャー3 ワイルドハント』よりも多種多様なロマンスオプションをフィーチャーすることが明らかになった。
Game Informerのインタビューに応えたクエストデザイナーのパトリック・ミルズは、主人公“V”のために用意されたロマンスオプションが『ワイルドハント』におけるゲラルトの選択肢より遥かに豊富だと話した。
プレイヤーはVのジェンダーや背景を選べるので、原作のファンタジー小説に基づいてジェンダーとセクシュアリティがあらかじめ設定されていたゲラルトよりもオプションがずっと多くなる。

「サイバーパンク2077」画像・動画ギャラリー
ミルズは、違うNPCとロマンス関係を持つことによって、プレイヤーはVのセクシュアリティを決定づけられると話している。
「同性愛のNPCがいれば、バイ(セクシュアル)のNPCもおり、異性愛のNPCもいます。
私たちはNPCをリアルに感じられるようにしたいのです。
彼らはそれぞれ好みが違います」とミルズ。
「ゲームの進行を通して発展していく重大で複雑な関係と、それほど重要ではないカジュアルな出会いの両方を目指しています」
『サイバーパンク2077』は最初、2013年にティザートレーラーが公開されたが、今年のE3で初めてゲームの映像が披露された。
CD PROJEKT REDはゲーム業界とメディア関係者に限定して45分の実機デモを見せ、さらにマイクロソフトのXbox E3ブリーフィングの最後に公開した下のトレーラーに、リリース時期やDLCに関するFAQ、『ウィッチャー3』の無料ダウンロードコード、そしてある代替現実ゲームを忍び込ませた。
ほぼ全編にわたって一人称視点のみで、シューティングのメカニクスを採用したゲームプレイには多くのファンが驚き、反発も巻き起こったため、開発者たちは公開の場で批判にコメントしている。


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これぞ横スクロールアクションの最高峰 「Ori and the Will of the Wisps」プレビュー

 【15//2018】

これぞ横スクロールアクションの最高峰 「Ori and the Will of the Wisps」プレビュー


「Ori」シリーズは、元Blizzard EntertainmentのThomas Mahler氏らによって2010年に設立されたMoon Studiosが生み出した横スクロールアクションゲームだ。
海外では2014年、日本では2015年にリリースされた処女作「Ori and the Blind Forest」は、2D横スクロールアクションという古典的な手法を採用しながら、その美しいグラフィックスと演出、オーケストラサウンド、そして濃厚なストーリー性で、世界中でファンを獲得したタイトルだ。


しかも、Xbox Oneのインディ支援プログラムID@Xboxタイトルだったにも関わらず、当時Microsoft Studiosのトップだった、現Head of XboxのPhil Spencer氏がベタ惚れしたことで、AAAタイトル並の扱いを受け、インディタイトルながら一発目から大きな成功を収めたタイトルでもある。

Moon Studiosの「Ori and the Blind Forest」や、昨年ついにリリースされ高い評価を受けたStudioMDHRの「Cuphead」が我々に教えてくれたのは、ファミコン時代からあるオールドスタイルでもおもしろいゲームは作れるという、単純明快な事実だ。
特にこのジャンルは北米では“メトロヴァニア”(同ジャンルを代表する「メトロイド」と「キャッスルヴァニア」を掛け合わせた造語)と呼ばれ、熱心な支持者と作り手が存在する。
この分野で近年天下を取ったのが「Ori and the Blind Forest」と「Cuphead」というわけだ。

「Ori and the Will of the Wisps」は、2017年のE3で正式発表された最新作で、今年のE3では、ついにプレイアブル出展を果たした。
発売は2019年が予定され、価格は未定。
もはやAAAタイトルのような扱いで、インディ界のシンデレラストーリーのひとつと言えるかもしれない。
今回は「Ori」ファンのひとりとして、デモのレベルをクリアするまで遊び込んできたので、インプレッションをお届けしたい。


「Ori and the Will of the Wisps」は、前作同様、ニブルの森に棲む小さな妖精オリを主人公にした横スクロールアクション。
前作は、暗黒の力によって森が枯らされようとしており、故郷を守るためにオリが立ち上がるというストーリーが存在したが、今作ではまだ作り込みの途中であるためか、ベースとなるバックグラウンドストーリーは明かされていない。
トレーラーで描かれているフクロウとの交流や、フクロウの背に乗って別の森に向かうシーンなどがヒントになりそうだ。

グラフィックスは前作にも増して美しく、幻想的で、60フレームでヌルヌル動く感覚は、筆者のような往年の横スクロールアクション世代はもちろんのこと、横スクロールアクション自体を知らない若い世代にも十分アピールできるインパクトがある。
サウンドも引き続き壮大かつ表現力豊かなオーケストラサウンドが用いられ、ゲーム世界にスッと没入できる。

ゲーム性の面での前作からの大きな違いは、“砂漠を潜る”という新アクションが追加されたことだ。
これは「Burrow」と呼ばれ、「Ori and the Will of the Wisps」に新設された砂漠地帯を錐揉むようにして、ドリルの要領で潜り進めることができる。
横スクロールアクションゲームの弱点は、構造上“縦スクロール”の動きに弱いところだ。
人型のキャラクターが主人公の場合、縦は空か地下であり、ダイナミックな縦移動が難しく、横スクロールのゲームは基本的に横スクロールのみでゲームを完結させるケースが多い。
この構造的な欠陥は、「スパルタンX」(1984年)から「Cuphead」(2017年)に至るまで解決できていない。

それを綺麗に解決するアイデアが、砂潜りのアクションだ。
下記動画を見て貰えれば、どういうことかすぐに理解できるが、横スクロールのフォーマットを維持しながら、大胆な縦移動を可能にしている。
今回のデモは、まさにこの砂潜りを体験させるためと言っても過言ではない。


この砂潜りでできることは実に多彩だ。
1つは砂を介して今まで行けなかったところに行けるようになること。
それは先述したように横移動もあれば縦移動もあり、砂中には空間があったり、木々で覆い隠したり、薄暗くしておいて、隠し部屋に繋がっていることもあって隅々まで探し回るのが楽しい。

それから攻撃手段にも使える。
カメの甲羅のようなアーマーを身につけたモンスターは、表面を叩いてもダメージを与えられず、一旦砂中から突き上げて甲羅を剥がす必要がある。
その際に役立つのだ。

3つ目はギミックの突破に使える。
オリは通常のジャンプに加えて、2段ジャンプ、空中ダッシュ、フックのようなオブジェクトに捕まるワイヤーアクションなど、多彩な空中移動手段が用意されているが、唯一真上への移動が苦手だ。
これを可能にするのが砂潜りのアクションで、砂中でダッシュボタンを押すことで加速し、そのまま地上に飛び出すことで、通常ジャンプや二段ジャンプより遙かに高い大ジャンプが行なえる。
これを使うことで、通常だと届かなかったエリアにもたどり着くことが可能となる。

通常の空中アクションに、この砂潜りアクションを組み合わせることで、見ている方は何が起こっているのかよくわからないような、まさに変幻自在の移動が可能となる。
この砂中ダッシュからの大ジャンプは、オリが完全に砂の中に入ってなくても実行することが可能となっていて、フィールド上にある左右をロープに繋がれて空中に浮かんでいる“砂の固まり”のようなオブジェクトを起点にして、空中アクションに砂潜りアクションを組み合わせることで、ロケットのように飛び上がることができる。

このアクションは、いかにも「Ori」らしい高難度のものだが、この発想の凄さには驚かされるし、何度か練習を繰り返して巧く出来るようになってくると成功させる度に大きな快感が得られる。
砂潜りアクションは、まさに「Ori and the Will of the Wisps」のコアとなるアクションと言える。

そのほかには、オリは“複数の武器”を最初から携えている。
武器は正確には「Spirit Weapons」と呼び、使用にマナを必要とするマジックウェポンだが、剣のように振り回したり、弓矢のように遠距離にエネルギー弾を放ったり、長くて太い槍を投げつけて範囲ダメージを与えるものまで、実に10種類以上が用意されている。
「このシーンはこの武器」みたいに「ゼルダの伝説」のように使い分けるというよりは、完全に好みでバトルスタイルを選ばせるための仕組みで、これらの武器やスペル、スキルは、フィールドに落ちているパワーを集めることで強化することができる。

筆者は前作をプレイしていたので、感触を確かめながら遊び始め、砂潜りのアクションを習得してからは、特に詰まることもなくデモレベルをクリアできた。
ただ、その後後ろで見ていると、ほとんどの人がクリアできずにゲームを途中で投げていた。
前作の時も指摘したが、「Ori」の最大のウィークポイントは、ゲームとして難しすぎることで、「Cuphead」のように単純な一次元の横移動だけでなく、上下左右をフルに駆使した二次元の移動を断続的に駆使するため、ゲームに慣れるまでは解法が想像できないのだと思う。

先述した空中アクションと砂潜りアクションの組み合わせというのは、いきなりやらせるのは無理がある印象で、任天堂の「マリオ」シリーズのような、おたすけモードのようなビギナー向けの救済措置が欲しい。
このビジュアル、手触りの良さで飛びついたライトなゲームファンでも、サクサククリアできてストーリーを楽しませるようにして欲しいと思うのだ。

「Ori and the Will of the Wisps」について強いて難点を挙げればそれぐらいで、横スクロールアクションゲームとして極めて高い水準のゲームだと思う。
発売は来年とまだ少し先なのが残念だが、完成が楽しみなタイトルだ。



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