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LIONSHIP STUDIOの今後の展望を小川陽二郎氏と鈴田健氏に訊く

 【21//2016】

LIONSHIP STUDIOの今後の展望を小川陽二郎氏と鈴田健氏に訊く


●2020年までに3本のゲームを提供したい
『リネージュ』、『リネージュII』、『ブレイドアンドソウル』、『タワー オブ アイオン』などで知られるエヌシージャパン。
2016年8月31日、エヌシージャパンはスマートフォン専用ゲームの開発に特化したスタジオとして“LIONSHIP STUDIO”を新設したことを発表。
同スタジオの開発統括本部長を務める小川陽二郎氏と、プロデューサー兼ディレクターの鈴田健氏にLIONSHIP STUDIO設立の経緯と今後の展望についてうかがった。

――小川さんは開発統括本部長を務めるとともに、同スタジオの代表ということでよろしいのでしょうか?
小川そうです。
勘違いされている方もいらっしゃるので改めて説明すると、LIONSHIP STUDIOはエヌシージャパンの別会社ではなく、スマートフォン専用ゲームの開発に特化したエヌシージャパンの中にあるスタジオです。

――エヌシージャパンはもともと開発も手掛けていらっしゃったのですか?
小川いえ、昔は手掛けていたのですが、現在は開発は行っていません。
PCオンラインゲームの運営を行っています。

――意外でした。
運営のみなのですね。

小川本社のある韓国では開発を行っています。
本格的な開発体制を日本でも作ろうということでLIONSHIP STUDIOを設立した、というわけです。

――日本の知見もほしいというのが本社の意向としてあった、ということですか?
小川いろいろな意味であります。
日本の市場は、韓国の市場と比べて10倍ほど大きい。
そこでトップ5に入るのが目標です。
先日、韓国でサービスが始まった『Lineage Red Knights』というタイトルもありますが、韓国でゲームを作ってカルチャライズし、日本でリリースするときに、日本人の運営知見がほしいということなどもあげられます。
会社内部にスタジオを作り、情報共有を行うことで、日本独自の新しいネット、スマホ社会に対応していく、というのが考えです。

――以前、ファミ通.comの記事でも取り上げさせていただきましたが、8月にスタジオ設立の発表を行われました。
現在はスタッフを集めているという状況なのでしょうか?
小川そうですね。
いっしょにゲームを作る仲間を募集しています。
今回撮影をしていただいた六本木のフロアが、2017年3月からの新オフィスとなります。

――鈴田さんがLIONSHIP STUDIOに所属されたのはいつごろだったのですか?
鈴田11月からです。
前の会社を辞めることを決め、つぎにどうしようかな……と思っていたときに、小川に声をかけていただいて……。

――小川さんと鈴田さんは以前からの知り合いだったのですね。

鈴田前職が同じ職場で、何なら机を並べて仕事をしていたときもありました(笑)。

小川鈴田は家庭用ゲームの造詣も深いですし、スマホゲーム開発のスピード感がわかっている。
しかも運営のことまで含めて経験があるわけです。
この3つを実際に現場で経験している人材でしたので、どうしてもほしかった(笑)。

――(笑)。
タイミングが合致したわけですね。
鈴田さんはプロデューサー兼ディレクターということですが……。

小川鈴田にはまず1本やってほしいと思っています。
内部制作なのか、外部制作となるのかはまだ決まっていませんが、鈴田に1本任せてみたいと。
スマホの開発と運営ができて、家庭用ゲームのこともわかっている。
その経験を共有しながら、新しいゲームを作ってほしいと思っていて。
LIONSHIP STUDIOは、そういう新しいゲーム体験を創造できる人たちの集団に育てたいとも思っていますしね。

――小川さんは代表という立ち位置ですが、小川さん自身もプロデューサーとしてゲームを作られるのですか?
小川そうですね。
経営とクリエイティブ、両方を務めます。
まだそんなに大きなスタジオではない分、同じ仕事をいっしょにやっていきたいと思っています。
運用に関しては、鈴田が前職でしっかりと経験を積んでいますので、そこは協力しながらやっていきます。

鈴田あくまで自分の感覚ですが、スマホタイトルにおける開発や運営現場のスピード感は、家庭用のそれと比べ、何倍もの差があると体感しました。
朝に言っていたことが昼に決まって夜に実行する、さらには、そういったことを持続できる体制を構築しないといけない……。
前職でその辺りは、相当鍛えられたと思うので(笑)。
その知見をLIONSHIP STUDIOで存分に活かし、ユーザーの期待にバンバン応えられるような運営タイトルを作れたらな、と思います。

小川スマートフォンゲームの開発、運営では、柔軟な対応が求められるんですよね。
たとえば、以前の経験だと、デイリーで見ながら、マンスリーでの数字で評価して、半年後までの計画を練っていた気がしますが、スマホ会社ですとアワリーで追って、デイリーで振り返るスピード感があるのに、翌月の予定しか立てられないんです。
その両方の考えかたを持っている人間が運営にいないと、絶対に勝てないなと思っていて。
そういった環境を有したスタジオを立ち上げたいと思っていたところに、エヌシージャパンからちょうど話をいただいて。
「ただ作るのではなくて、いまのスマホに合った生活スタイル、ライフスタイルを踏まえたうえでコミュニケーションが関連したゲームを作りたい」と伝えたら、すごく理解を示してくれたんですね。
エヌシージャパンは本当にゲーム愛がある会社ですので、その中にいながら売上も立てられる新しいゲームを作りたい。
その考えに賛同し、共感できる人をいま探している、という状況です。

――日本のゲーム市場でまだまだやれることはあると?
小川あると思っています。
たとえば通勤中はライトに、家で遊ぶときは本格的に、といった内容。
ライフスタイルに合わせてゲーム側から通知が届くような、人それぞれに合わせてホットタイムが変化するようなコンテンツを提供できるもの。
そういった方向に進化できるんじゃないかと思っています。

――LIONSHIP STUDIOとしては、画一的なものではなく、新しいものを提供していきたいということでしょうか?
小川スマホ向けの新しいジャンルを作っていきたいですね。
ただ、エヌシージャパンの作風として、クオリティーの高い、美しいゲームというイメージがありますから、ギャルゲーを作るかと言われると、それはないかな(笑)。

――LIONSHIP STUDIOに入れば、企画力とアイデアと根性次第でプロデューサーを任される可能性も?
小川ありますね。
求めるのは、柔軟さとスピード感です。
とくに柔軟さは非常に大事だと思っています。
家庭用ゲームからスマホに移られてきてうまくいかない人は「前はこうだった。
家庭用ではこうだった」という固定概念のある方が多い。
スマートフォンのおもしろさは一瞬ですので、ゆっくりした演出なんて見たくないときもあるわけですね。
そういった判断が柔軟にできないとツライと思います。

――始動されているタイトルはどのようなものなのでしょうか?
小川ファンタジー系のRPGを作ろうとは思っています。
ですが、それがどうなるかはまだ具体的には決まっていません。
ちょっと変わったものなのですが、動き出したばかりですので。

――iOS、Androidでの展開となるのですか?
小川基本はそうですね。
加えて、PCも考えています。
ブラウザ上でハイエンドのものが動く時代が来ると思っていますので。

――これまでエヌシージャパンが培ってきたPCの知見が活きるわけですね。

小川上層部からPCや運営のノウハウを教えてもらうこともありますし、そういった部分はウチならではの強みですね。

鈴田そういえば、先日、『ブレイドアンドソウル』のワールドチャンピオンシップ大会を韓国・釜山に観戦にいってきたのですが、びっくりしました。
PCゲーム大会としての盛り上がりはもちろん、総合エンターテインメントとしての完成度も高かったです。
本社のほうでは、PCゲームから始まって、いろいろなエンターテインメントへと繋がるような取り組みを積極的に行っているので、リアルイベントのノウハウもかなり強いと思いましたね。

小川PCもそうですけど、スマホゲームもかなり先をいっていますね。

鈴田先ほど話に出た『Lineage Red Knights』は、パッと見で、「このゲームはクオリティーが高い!」と思わされますね。
とくにキャラ絵の独特のリッチさ加減や、3Dモデル造形の小気味よさ。
さらに、プレイを進めてみると、エフェクトやアニメーション演出、シーンの切り替わり演出、ちょっとした便利機能、などなど、細かいところまで配慮が行き届いていて、丁寧に作られてるなぁ……と。

――なるほど。
そういった状況を踏まえたうえで、LIONSHIP STUDIOがいまいちばん求めている方というのは?
小川いちばん求めている職種はアートですね。
アートディレクター。
贅沢を言えば、Unityがわかっていて、ハイエンドもローエンドもわかっていて、運営もわかっているアートディレクター。

――……ハードル上げすぎていませんか?(笑)
小川(笑)。
オリジナルでコンテンツを作りたいという方、活躍したいと思う方は、ぜひ応募してください。
最高の環境を用意してお待ちしています。

――2017年3月から新オフィスにて本格始動ということですが、中長期的な目標をお聞かせください。

小川2020年が東京オリンピックですので、そこまではおそらく景気がいいですよね。
通信インフラも整いますし、テレビも4K、8Kになっていきます。
景気、インフラがよくなっていく波には乗りたい。
1年に1本ペースで2020年までにゲームを3本出したいと思っています。
とくに3本目は、ワールドワイドを狙えるものにしたいですね。
今から2Dを使ってという概念はあるんですけど、その先、ハイエンドなものしかものしか残らないんで、おかげさまで資金力はありますから、ハイエンドなものを目指そうかと。
「LIONSHIP STUDIOは、3Dでいきなりすごいものを出してきた」と思われる新しいものを出していければと。

――まずは日本で提供する形となるのですか?
小川はい、そうです。
反応がよければ、すぐに中国、韓国での展開もできます。
アメリカにも会社がありますので、アメリカも視野に入れています。

鈴田ゲームが好きで、新しいことがやりたいと思っている方は、ぜひLIONSHIP STUDIOの門を叩いてみてください。
とくに僕みたいに、家庭用とスマホの両方を見たうえで、……なんか、こう、「両方のよさが混ざったちょうどいい感じのゲームが作りたいぞ!」……という方。
そういう方にとっては、理解者がたくさんいる最高の環境だと思います!
小川おもしろいものを作りたい!という方もぜひいっしょに戦いましょう。


Category: ゲームニュースまとめ

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