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いずこかに登場するプロトアルテマを倒すと高性能アクセサリが! 『FFXIV』パッチ3.5吉田氏インタビュー完全版

 【12//2017】

いずこかに登場するプロトアルテマを倒すと高性能アクセサリが! 『FFXIV』パッチ3.5吉田氏インタビュー完全版


文・取材:ライター Mainai、編集:編集部 オポネ菊池、撮影:カメラマン 小森大輔

●『紅蓮のリベレーター』発売までの流れをじっくり聞いた!
拡張パッケージ第2弾『紅蓮のリベレーター』発売前の最後の大型アップデートとなるパッチ3.5 THE FAR EDGE OF FATE 宿命の果て(以下、パッチ3.5)が、いよいよ1月17日に発表される。
すでにご存じの方も多いと思うが、パッチ3.5の新要素は『紅蓮のリベレーター』のリリースまでに複数回に分けて実装されていく。
このため今回の大型アップデートは、新規コンテンツの中身はもちろんのこと、パッチ全体がどのような流れで進んでいくのかも気になるところだ。
そこから湧いてくる疑問の数々を、吉田直樹プロデューサー兼ディレクターに直接ぶつけることで、拡張パッケージが発売されるまでの『FFXIV』の動向を解明してみた。

インタビューに先立ち、取材陣はパッチ3.5のトレーラームービーをひと足先に拝見させてもらっている。
吉田氏とのやりとりの中でその中身がたびたび話題に上っているが、この日に放映されたトレーラームービーは吉田氏が承認を下す前の未完成バージョン。
このため、実際に発表された映像と内容が異なる場合があるので、それを踏まえたうえで読み進めていただきたい。

●多様な人物や事象が今回の物語で“EDGE(きわ)”に立たされる
──パッチ3.5をひと言で表現すると、どのような感じでしょうか?
吉田直樹氏(以下、吉田)ひと言ですか……難しいですね(苦笑)。

──3.Xシリーズが完結するという意味では、フィナーレという単語がふさわしいのかなとも思います。

吉田フィナーレですか……う~ん(笑)、確かに決着が付く事柄は多数あります。
2.Xシリーズから仕込んできた伏線が回収される部分もありますし、なかには『旧FFXIV』時代から続いてきた伏線がオモテに現れたりもします。
ただ、今回のパッチ3.5はつぎに向けての第一歩でもあるので……なかなかひと言では表現しきれませんね……。

──そういえば吉田さんは、第33回プロデューサーレターLIVEで、パッチ3.5の英文タイトルの中にある“EDGE”が重要になると話しておられました。

吉田パッチ3.5のトレーラームービーの中に、オメガウェポンが起動しているようなシーンがあったように、いろんな物事の際(きわ)にいるところがポイントかなと思っています。
誰か特定の人の立ち位置が判明することもそうですが、あるシーンでは、そこに立たなければならない人物も出てきます。
また、物語の事象としての“きわ”という意味合いもあるので、“EDGE”という言葉は、みんなが危うい場所の上にいま立っており、ギリギリの状況下にある……みたいな部分を象徴するようなイメージです。

──いろいろな意味合いがあるのですね。

吉田パッチ2.5の英文タイトル“BEFORE THE FALL”は、“墜落の直前”みたいな意味合いですが、あれは堕ちることがわかっているその直前(の状況)を示していました。
今回はその“きわ”が、どちらに転ぶのかという部分について、いろいろご想像いただければと。
いい方向に倒れる登場人物もいれば、悪い方向に転ぶキャラクターもいます。
しかも、つぎの『紅蓮のリベレーター』に向けて前へ進むために、その“きわ”から必ず一歩踏み出さなければならない部分もあるので……そういう意味で、“きわ”は重要な単語かなと思っています。

──“EDGE”というキーワードは、パッチ2.5で起きたウルダハの騒乱みたいな出来事を想起させるヒントというわけでもないのですか?
吉田新しい展開ですね(笑)。

──ではつぎに、パッチ3.5の公開スケジュールについてお聞きします。
メインクエスト以外のコンテンツはどのような流れでリリースされていくのでしょうか?
吉田雲海探索 ディアデム諸島のリニューアル版は、“宿命の果て”パート2の公開に合わせてリリースされます。

──パート1がリリースされた後は、比較的等間隔でパッチ3.5Xシリーズが公開されていくのですか?
吉田(パート1が公開された後)パッチ3.55がそのあいだに挟まってから、パート2が入ります。
パッチ2.5当時は、パッチ2.55がパート2という位置づけでしたが、今回はパッチ3.55を別にご用意しています。

──パッチ3.55ではどんな要素が追加されるのでしょうか?
吉田アニマウェポンの続編や、ザ・フィーストのシーズン3のラストなどです。
そうしたいくつかの要素がパッチ3.55で入った後で、パート2をリリースする予定です。

●シナリオのカギを握るネロがとンでもないことを……?
──トレーラームービーの冒頭でゼノス・イェー・ガルヴァスが登場していましたが、次回メインクエストでは、この人物についてどれくらい語られるのでしょう?
吉田まだチラ見せする程度です。
スタッフと「このタイミングでゼノスが登場しないのは、さすがに……」ということで、まさに顔見せだと思ってください。

──映像内では、何らかの蛮神が召喚されるようなシーンも見受けられました。

吉田今回のトレーラームービーはパート1とパート2のシナリオの中から、“いま出していいもの”に限定して制作されています。
ファンフェスティバル2016 in TOKYOや、フランクフルトでの基調講演がすべて終わってからでないと出せない内容がけっこうあって、それらは映像から除外されています。
プレイヤーが驚くようなシーンはムービーでご紹介した以外にもあるのですが……すみません、まだ出せません(笑)。

──映像を観る限りでは、不語仙の座卓でグランドカンパニーの面々が相談した結果、バエサルの長城への攻撃を決断する……みたいな展開なのかなと予想しました。

吉田そうした予測を意識してトレーラームービー全体を作っているので、いろいろ邪推していただければと(笑)。
ただ、ストレートに編集されているかというと……。

──これまでもストレートな展開は、確かに少なかったですよね(笑)。

吉田たとえばパッチ3.4のトレーラームービーでも、明らかにウリエンジェが裏切者に見えるような編集を意図しました。
これらは“想像や考察の楽しみ”でもあると思っているので、編集にはかなり気をつけます。
また、パッチ3.5トレーラーのラストで登場する(カットシーンの)ラッシュは、ぜひ動画を一時停止して1枚ずつご確認いただければと思います。
いろいろヒントがあるかもしれません。

──今回のメインクエストも『紅蓮のリベレーター』を読み解くためのパズルのピースという位置づけで、それをはめ込むことで今後の展開がより明確に見えてくる感じですか?
吉田はい、そういう構成になっています。
ファンフェスティバル2016 in Las Vegasの開催を皮切りに、日本公演が開幕。
つぎにパッチ3.5のパート1がリリースされた後、ヨーロッパでの開催を終えた後でパート2が公開される……そんな流れになります。
以前にもご説明した通り、今回のファンフェスティバルでは、パッチ3.5よりも未来のお話をしています。
ですが、パッチ3.5がリリースされることで、その未来に少し近づくことになるわけです。
そして、まだ隠されている要素が今後の公演で明らかになった後でパッチ3.5のパート2をプレイすることで、すべてが繋がる流れにしてあります。
ファンフェスティバル2016で公開される情報が、すべてがメインストーリー(に繋がってくる)とまでは言いませんが、そうしたシナリオを読み解くためのピースのひとつとして楽しんでいただければなと。

──よくわかりました。

吉田とはいえ、ファンフェスティバル2016の基調講演を観ておかないと今後のメインストーリーがわからなくなるわけではないので、そこはご安心ください(笑)。
まるでパッチがリリースされるかのような驚きを伴いながら、新たな情報が基調講演で発表される……そう思っていただけるとうれしいです。

──パッチ3.5のメインビジュアルは、名杖トゥプシマティが中央に配置されていて、その周囲に光の戦士をはじめとする暁の血盟のメンバーが描かれています。
この構図が持つ意味は、どのようなものでしょうか?
吉田光の戦士が描かれる場合、基本的に彼は中央というのがお約束です。

──そもそも光の戦士がメインビジュアルに登場するのは、久々ですよね。

吉田光の戦士はいちばん重要なときにしか使わないので、確かにそうですね。
パッチ2.5当時のメインビジュアルは、半面が光の戦士で、もう半分がアシエンでした。
今回もそれに近いイメージにしたかったんですが、「あの構図は1回やっているしな……」と(笑)。

──(笑)。
光の戦士の上に描かれている、アルフィノとアリゼーについてはいかがですか?
吉田ふたりの兄妹は、パッチ3.4で仲直りとまでは言えないのですが、お互いに理解し合うことができました。
賢人ルイゾワに代わってこれからのエオルゼアを引っ張っていくのは、このふたりなのではないかなと思っています。

──確かにトレーラームービーに映し出されたアリゼーを観ると、アルフィノとは毛色が違うにせよ、彼女もまた政治家タイプなのかなという印象を抱きました。

吉田あの子は口よりも先に手が動くタイプなので……政治家ではないです(苦笑)。
それを象徴するように、(今回のメインストーリー中で)「政治なんて私は別に」みたいなシーンも出てきます。

──では、下段に配置されているイダとパパリモはいかがですか?
吉田これまでの『FFXIV』は、『旧FFXIV』時代に語られたシナリオの露払い(設定の回収)で精一杯だったこともあり、やっと暁の血盟のメンバーの掘り下げができるようになりました。
イダとパパリモは、パッチ3.4で合流を果たしましたが、ふたりの胸中みたいな部分の掘り下げはまだできていません。
そういった面を踏まえたうえで、パッチ3.5のシナリオは形作られています。

──イダとパパリモについても、彼らの立ち位置みたいなものがわかるのでしょうか?
吉田ふたりの関係性や戦う理由みたいな部分は……解き明かされるといいですね(笑)。

──期待しています(笑)。
映像にネロ・トル・スカエウァが登場したのを見て“ついに来たか!”と思いました。
メインシナリオでネロが動き出すということは、それに導かれるようにオメガウェポンにも何かが起こるような気もしますが?
吉田トレーラームービーで、オメガウェポンが起動していましたよね……。
間違いなく、ネロの口からも“オメガ”という単語が出ているので、彼が見つけた新しい玩具(おもちゃ)はきっとそれなんだろうな……と、真っすぐに感じていただいていいと思います。
クリスタルタワー関連のレイドダンジョンを最後までプレイされた方であればわかると思いますが、ネロは意外とすっきりとした男で、自分が抱いた知識欲や好奇心に対してすごく純粋です。
自信家なところもありますが、ことのほか情に動かされる一面もあります。
シドに対してはライバル心をむき出しにするものの、誰にも迎合せず、己が信じる道を突き進む……そんな彼の一面が、今回の物語を通じて見えてきます。
これまで続いてきたメインストーリーで活躍してきた人物たちと彼がどう交わっていくのか、という部分にもご期待いただければなと。

──必ずしも歓迎されているわけではないようです(笑)。

吉田「ダメだったら始末して」みたいなことをアリゼーが言ってましたね。
ユウギリの冷ややかな視線といい、明らかに女性からのウケはよくないです(笑)。

──シドの対比として、叩き上げの職人のようなネロの性格がすごく好きです。

吉田シドとのやり取りも、ぜひご注目ください。
ネロについては、この先の展開もいろいろと決めてあります。

●巨大防壁 バエサルの長城はメインシナリオと一体化
──今回追加されるふたつのインスタンスダンジョンは、どちらもメインクエストに関連して登場するのでしょうか?
吉田霊峰浄化 ソーム・アル(Hard)は、メインクエストとは関係なく、独立したひとつのクエストを通じて向かうことになります。
巨大防壁 バエサルの長城に関しては、完全にメインクエストの一部として登場します。
このため今回のトレーラームービーでは、巨大防壁 バエサルの長城はインスタンスダンジョンとしての紹介というよりも、メインストーリーに内包されるコンテンツという位置づけにしてあります。

──確かにそんな感じでした。

吉田コンテンツルーレット:エキスパートに入るインスタンスダンジョンではありますが、完全にシナリオに関連して行くことになります。
帝国の基地みたいな場所にグランドカンパニーの制服を着た人々がいましたが、そうした部分も含めて、どういう経緯でそうなるのかという点にご注目いただければと思います。

──今回のインスタンスダンジョンの難度はどれくらいでしょうか?
吉田パッチ3.4で入った峻厳渓谷 ゼルファトルと稀書回収 グブラ幻想図書館 (Hard) の難度がちょうどよかったというお声が多かったので、基本的に前回を踏襲しています。
上手なメンバーであればタイムアタックのように(敵を)まとめながら進められますし、逆に不慣れな方々でも、ひとつひとつ撃破していけばさほど苦労せずクリアできます。
ギミック面でも、前回は“早く進めるために覚えておく場所”がほどよく配置されていたので、今回も同様のテンションでプレイできるようにしたいなと。
ただパッチ3.4ではアイテムレベルの更新が行われたので、装備の向上によりプレイヤーが強くなっていくぶん、それ(高効率化)を体感しやすかっただろうとは思っています。
そのため(双方を単純に比較するのは難しいものの)、「できるだけ同じ感覚でプレイできるようにしよう」と話しているところです。

──巨大防壁 バエサルの長城は、コンテンツとしてどのような感じですか?
吉田最終決戦 魔導城プラエトリウムで帝国軍基地の内部を走り回ることに疲れた方も多いと思うので、今回は道中は走らなくてもいい作りにしてあります(笑)。

──敵をまとめるのが難しいということですか?
吉田そうではなく、光の戦士たちが動かなくてもいいようになっています。
もちろん、仕掛けの面でも新しいことをやっています。
また、『FF』シリーズを長年愛してくださっている古くからのファンの方が懐かしいと感じられるデザインの魔導兵器が登場したりもします。

──確かに、先日公開された写真の中にプロトタイプと思しき魔導アーマーが映っていました。

吉田あの画像をもとに、いろいろ調べてみるとおもしろいかもしれません。

──確認ですが、巨大防壁 バエサルの長城は最終決戦 魔導城プラエトリウムのような8人向けではなく、通常通り4人参加型のコンテンツということですね?
吉田そうです。
パッチ3.0のラストダンジョン(蒼天聖戦 魔科学研究所)が4人参加型だったことが示す通り、もう8人向けのインスタンスダンジョンは作らないと思います(苦笑)。

●スカアハは禁忌都市マハのオズマという位置づけ
──影の国ダン・スカーで、聖典装備の強化素材は手に入るのでしょうか?
吉田はい。
出ます。

──今回も初期の段階では、防具とアクセサリの強化素材が取得できる流れですか?
吉田そうですね。
今回はクリスタルタワーが完結した当時に公開された“大魔道士の祝福”と同様の、ウィークリー型のクエストが入ります。
シャドウ・オブ・マハの一連のレイドダンジョンをクリアすると、報酬として強化素材が確実に獲得できる流れです。

──聖典武器の強化アイテムは、いつぐらいに追加予定でしょうか?
吉田たぶんパッチ3.55で追加すると思います。
パート2までは引っ張らずにお渡しするつもりです。
またアラガントームストーン:聖典の取得制限も、以前のアラガントームストーン:詩学がそうであったように、いずれ毎週900個まで拡大予定です。
『紅蓮のリベレーター』に備えてサブジョブの装備を整えてもらうのが狙いです。

──アラガントームストーン:聖典の取得制限が拡張されるのはいつごろですか?
吉田前回はフィードバックをいただき、それを反映させたので、時期としては遅めだったと思います。
アラガントームストーン:詩学の入手上限を拡張したときのタイミング(2015年5月14日。
『蒼天のイシュガルド』発売の40日前)よりも、もうちょっと早いかもしれません。

──影の国ダン・スカーで獲得できる防具も、『紅蓮のリベレーター』での育成に向けて集める価値はありそうですか?
吉田すべてのサブジョブに聖典装備を持たせるのは手間が掛かるとお思いの方には、いいかもしれません。
また、機工城アレキサンダー:零式に挑戦しない方にもおすすめできるかと思います。

──つまり、クリスタルタワー:闇の世界で獲得できる防具と同じ扱いであると考えて問題ありませんか?
吉田はい。
同じです。

──アイテムレベルは260ですか……?
吉田肯定も否定もしません(苦笑)。

──影の国ダン・スカーでは、どのようなボスが登場するのでしょうか?
吉田トレーラームービーをご覧いただいたとおり、最初のボスはデスゲイズです。
(『FFVI』で登場したときと同様に)飛空艇の上での戦いをバッチリ再現していますが、柵が壊れたりする部分はやっぱり『FFXIV』らしいなと(笑)。
デスゲイズ戦は、バトルに突入して柵が破壊されたところからスタートとなります。

──柵が壊れた後の展開は、“飛空艇が傾く系”または“風が吹く系”のどちらですか?
吉田“風が吹く系”です。
デスゲイズの位置にはお気をつけください……。
たとえ飛空艇から転落したとしても、(戦闘不能状態で)甲板に引き上げられるので、蘇生は可能です。
当初24人で戦っていたら、いつの間にか6人になっていた……みたいなことは、一応ないようにはしました。

──落ちた後はひたすら観戦、というわけではないのですね。

吉田24人全員がまとめて落ちていくのも、少しおもしろいかなと思ったりもしましたが……でも、落ちるときはいっぺんに落ちるのかも、ですね。
ちなみに、これまでのシナリオで登場したディアボロスや、邪念排撃 古城アムダプール(Hard)にも登場したフェルディアは、今回ですべて決着がつきます。

──スカアハも同様ですか?
吉田はい。
スカアハも含まれます。

──2番目に登場するボスはどんな感じですか?
吉田2番目が、いまお話したフェルディアです。

──邪念排撃 古城アムダプール(Hard)当時と比べると、ものすごいパワーアップを果たしたのですね。

吉田ギミックもかなり凝っています。

──フェルディアはたしかスライムを呼び出して冒険者を拘束してきたと思いますが、そうしたギミックを踏襲したものになっているのでしょうか?
吉田全体系のギミックもありますが、フェルディアは道化師なので、いろんな手品というかトリックを使ってきます。
そのひとつの形態として、アトモスを活用したギミックがたくさん登場します。
アトモスとフェルディアが出してくるお手玉をしっかりと見ていましょう、みたいな感じです。

──スカアハとの戦いは、決められた通りに動くことが求められそうな印象を受けました。

吉田スカアハ戦は、確かに動かされるかもしれませんが、そうだとしても、黒魔道士が黒魔紋の上に乗れずにイライラするようなレベルではありません。
とはいえ、最初はそれなりにワイプ(全滅)することになるとは思います。
禁忌都市マハの最終ボスのカロフィステリみたいな要素も入っていたりするので……けっこう難しいですよ(笑)。

──実装直後は、「難しすぎる!」みたいな声が上がるかもしれません。

吉田直後はそうかもしれませんが、「オズマのときもそうだったよね」みたいな感じになってくれればいいかなと思っています。

──全体的な難易度で見ると、魔航船ヴォイドアークよりも禁忌都市マハに近いのでしょうか?
吉田難易度は禁忌都市マハに合わせるつもりで作りました。

──ストーリー面のアプローチでお伺いしますが、ディアボロスとも決着がつくのでしょうか?
吉田そうですね。
はじめて『FFXIV』でディアボロスを登場させたときに、「格好よく作ってあるのに、インスタンスダンジョンのボスなんてもったいない!」というお声をいただいたので、今回は思い切ってやりました。

──今回のシャドウ・オブ・マハのストーリーを通じて、全部で13エリア存在する鏡像世界のひとつとしてのヴォイド(闇の世界)が、闇に覆われてしまった経緯が明らかになるのですか?
吉田いまお話しされたようなことを、カットシーンで語る人物がパッチ3.5で登場します。

──そうなんですか!
吉田パッチ3.4で語られた通り、(原初世界と)ミラーリングされた世界が別にあって、向こう側にも光の戦士たちがいます。
当然ながら彼らは闇と戦おうとするわけですが、たとえば第1世界の場合は、そもそも原初世界よりも光の属性が強すぎたのです。
その結果、光の戦士(原初世界で闇の戦士と呼ばれた人々)たちが闇を払いまくったことで、光に飲み込まれてしまったわけです。

──確かにそうでした。

吉田逆にヴォイドは、何番目なのかはまだ言いませんが、闇属性が強すぎて光が太刀打ちできずに闇に飲み込まれた世界です。
その結果は……パッチ3.5で語られるのでお話しできません。

──(笑)。
ついにその部分が語られる日が来るのですね。

吉田とあるクエストを進めていただければ、わかると思います。

●極鬼神ズルワーン討滅戦は“極ソフィア”よりも高難度?
──レグラ・ヴァン・ヒュドルスとウヌクアルハイは謎多き人物ですが、今回の三闘神関連のシナリオですべて決着がつくのでしょうか?
吉田完全に完結します。
ウヌクアルハイが何者なのかも含めて、すべてわかります。

──それがわかることが、今後の展開につながる感じですか?
吉田つながると言うよりも……たぶん、シナリオを追ってくださっているプレイヤーはすごく喜ぶと思います(笑)。

──すごく楽しみです(笑)。
三闘神の物語が完結した後、クルルは暁の血盟の活動に合流する形になるのですか?
吉田はい。
そうなります。

──極鬼神ズルワーン討滅戦の難度はどれくらいでしょうか?
吉田極女神ソフィア討滅戦よりも難しいとは思います。
すでに機工城アレキサンダー零式:天動編を踏破されている方が多いこともあり、歯ごたえがほしいのではないかなと。
もちろん極鬼神ズルワーン討滅戦は、高難度レイドダンジョンに挑戦している方たちだけのものではないので、レイドほどではないですが、歯ごたえは確実にソフィアより上です。
今回はワールド間パーティ募集が入るので、レイドファインダーよりもそちらをご活用いただければと思っています。

──極女神ソフィア討滅戦は、つぎに登場するギミックをセリフで教えてくれましたが、今回はそうした優しさは盛り込まれていますか?
吉田ズルワーンは女神ではなく鬼神なので……優しさはないかな(苦笑)。
影の国ダン・スカーを通じてアイテムレベルの上昇が図れるので、多少難しくてもいいのかなと思ってはいますが……難しいところです。

──序盤は拘束されたままのボスと戦い、恒例の強力な全体攻撃が発動して後半戦に入ると、拘束が解けた状態のバトルへと移行するのですか?
吉田それはプレイしてのお楽しみです。
バトルマップがなくなっていたので、どうなるのかな……(笑)。

──足場が崩落して、マップの形状が扇形に変化していました。

吉田あの後、どうなるんでしょう……(笑)。
それも含めて、今回は新しいことに挑戦しています。

──最近は円形のマップが多いですが、今回の形はめずらしいですよね。

吉田バウムクーヘンみたいな形ですよね(笑)。
本番はあの後なので、ぜひお楽しみください。

──報酬は武器とのことですが、そのほかに何か獲得できますか?
吉田別のところにアクセサリを用意してあります。

──と、おっしゃいますと?
吉田ファンフェスティバル2016のスペシャルバトルとしてお楽しみいただいたプロトアルテマ討滅戦が、カギを握っています。

──それは?
吉田前回のファンフェスで公開後に実装となった闘神オーディンは、徐々にマッチングが減ってしまうことになりました。
今回は24人で挑むバトルでもあるので、登場のさせかたを前回と大きく変えました。

──既存のコンテンツに加わる?
吉田うーん、まだナイショにしておきます!
──でも、プロトアルテマを倒すと高アイテムレベルのアクセサリがもらえるんですね。

吉田そうです。

──以前のラスベガスでのインタビューで、オポネ菊池が「極蛮神討滅戦の報酬に指輪を追加してほしい」とお願いしていましたが、まさかその要望がかなうとは……。

吉田イヤリングかもしれませんよ?(苦笑)
──むむ……どの部位のアクセサリですか?
吉田まだどこかは言いませんが、全部位にチャンスがあるかもしれません(笑)。

──期待しています(笑)。
では鳥のマウントは今回も入りますか?
吉田はい。
ご用意しています。

──極鬼神ズルワーン討滅戦を含めた一連の鳥マウントをすべて集めると、コンプリートという形になるのでしょうか?
吉田ものすごく見た目が派手な“鳳凰”のマウントがもらえます。

──麒麟は騎乗時のBGMが凝っていましたが、鳳凰も期待してよさそうですか?
吉田今回もカットシーンが用意されているので、ぜひご期待ください。
これまで頑張って鳥マウントを集めてこられた方は、極鬼神ズルワーン討滅戦にくり返し挑んでいただければと思います。
ちなみに、前回までのパッチで実装された鳥マウントについては、多少緩和を行う予定です。

●アニマウェポンの更新は今後2回行われる
──アニマウェポンの続編を通じて、武器のアイテムレベルを270まで強化できますか?
吉田アニマウェポンのアップデートは、あと2回あります。
本命は“もう1回”のほうです。

──本命は、のちに実装されるほうでしょうか?
吉田いいえ、先に公開されるほうが本命です。

──前回の試練は、温情が感じられるほど楽に完遂できました。

吉田その手前でしんどい思いをされただろうと思ったので……。
次回が本番で、そこを越えてしまえば、その後はチョイチョイとできるはずです。

──ゾディアックウェポンのころと同様、『紅蓮のリベレーター』が発売されるまでのあいだ振り回してほしいということですね。

吉田2.Xシリーズ当時より、もう少し早めに持たせてあげたいとは思っていますが……たいへんかもしれません(苦笑)。
ただしアラガントームストーン:伝承は、もういらないはずです。

──アラガントームストーンといえば、アニマウェポン関連の既存のクエストで必要になる、アラグの絶霊油と硬霊性岩の入手難易度が高いと思われますが、こちらは……。

吉田パッチ3.5で緩和されます。
お待たせしました。

──強化を終えた武器は、捨てずに持っていたほうがよさそうですか?
吉田そこは少し悩んでいるところで、ゾディアックやアニマで行ってきた“コンテンツを巡る”という系統は“もういいかな”とも思っています。
さきほどお話したポイント(アラガントームストーンの収集)も含めて、もしかしたらアイテムレベルを1ずつ成長させるみたいな遊びのほうがおもしろいのかな……と考えなくもありません。
とは言っても、そういうアイテムのシステムは『FFXIV』にはまだないので……。

──悩んでおられるのですね。

吉田現在は、すべての必要アイテムをまとめて手渡すと、その時点で武器が強化される流れになっています。
そこまでに至る過程で(何も報酬がないために)苦痛が生じるため、モチベーションの維持が難しくなります。
仮に低確率でドロップするアイテムを収集する課題であれば、“あと何個”みたいな段階を楽しめます。
しかし、そればかりでは飽きますし、アラガントームストーン:伝承の場合は、残りの必要数を計算すると、たとえば4000個とかになるので気が滅入るし、やはり新しい遊びが必要だろうと思っています。

──確かにアラガントームストーン:伝承の必要数を、蒼天聖戦 魔科学研究所のクリア回数で数えたりしています(笑)。

吉田武器強化の過程でいろんなコンテンツに行ってもらう流れは、確かに限界に来ています。
たとえ僕たちが違う形態を考案したとしても、体験そのものは変わりません。
であれば、(現状を打破するために)新しいことをやりたいと思ったときに、“ひとつ飛ばせます”とするのは少し厳しいかなと思っています。
ですので、今回で集大成にしておいて、“つぎからまったく新しいシリーズをはじめます”としたほうが、もしかしたらいいのかもなと。

──次回の武器育成コンテンツは、禁断の地 エウレカが関連してくるとのことなので、確かに集大成という流れは自然かもしれません。

吉田まだ明言できないところではありますが、そのぶんだけ、今回完成する武器は史上最高に派手にしてあります。
いろんな武器に武具投影して楽しんでいただければと思います。

──ゾディアックウェポン・ゼータのエフェクトよりも派手ですか?
吉田今回のほうが派手です。

●ディアデム諸島は“導線”と“ハプニング”が併存する作りに
──雲海探索 ディアデム諸島のリニューアルについて、改めてご説明ください。

吉田そもそも雲海探索 ディアデム諸島は、『FFXIV』のグローバル版全体を見渡したときに、日本のプレイヤーがもっとも累計課金月数の平均が長いという事実(を踏まえて制作した経緯)があります。
『旧FFXIV』時代も含めて、『新生FFXIV』がリリースされたタイミングで冒険を始めた方の中で、いまなおプレイを継続されている割合が全世界でもっとも多いのが日本です。
その反面、『FFXIV』は「ここはこう遊ぶといいよ」という“手を引っ張ってあげる”部分をキッチリと作ってきた作品のため、同じパターンのくり返しに飽きを感じておられる方が多いのもたしかです。
ひとつのゲームを3年間もプレイし続けることは通常ではありえないので、それはある意味当然のことです。
しかも日本の場合は『FFXI』の印象が強いせいか、ほかのMMORPGを体験せずにそのまま『FFXIV』に入ってこられる方も多いため、“価値観のかい離”も起きています。

──そうなんですか。

吉田スタッフの中でも同じことが起きていて、『World of Warcraft』までを順番にプレイしてきているMMORPGプレイヤー兼開発者と、『FFXI』や『ラグナロクオンライン』を遊んできたスタッフの中で、「プレイヤーどうしで話し合ってモンスターと戦い、報酬品を手に入れる楽しみを、もう1回味わいたいです。
本当にいまの時代のプレイヤーは、そうしたコンテンツに興味を持たないんですか?」みたいな議論がありました。

──なるほど。

吉田そうした遊びに「一度トライしてみたい」とのことだったのですが、同時に「コンテンツで報酬を得るタイプのゲームを遊んできた方にとって、自分が好きか嫌いかではなく、遊べるかどうかのほうがいまの時代は重要」という反対意見もありました。
実際、前回の雲海探索 ディアデム諸島を制作していた当時も「これほど面倒くさい作りにして、本当に遊んでくれる方がいるのか?」と言いながらテストプレイをしていたスタッフもいたほどでした。
「モンスターがジャマ」という意見と「でも倒せば報酬が期待できる」という考えが衝突して、開発内でも非常に賛否が分かれました。
そうすると制作の流れは、“このモンスターを何匹倒してください”みたいな誘導要素を入れる方向へと進むわけですが、それでは双方消化不良になるので、やるなら半端は止めようと。

──そこで吉田さんはどうされたのですか?
吉田「一度すべて(プレイヤーに)委ねてみればいい」と伝えたうえで、(公開当初の仕様で進めることを)僕が最終判断しました。
そう決めた理由は、当時の段階で思い切ったことをしないと、“やり切った感”がないからです。
ここは賭けになってしまう部分ですが、この先も長く開発を続けるためには、いったん極端に振ってみたほうがいいと考えたからです。
ただ、ゲームルールもシンプルすぎるがゆえに、効率の良い狩場に集まってひたすら狩り続けるという……。

──ゴリラですね……。

吉田僕の中では、この“作業のくり返し”を好まない方もいれば、「これはこれで気楽に遊べていい」という方がいていいと思っています。
個人的にはくり返し作業感というのは、あまり嫌いなほうでもないので(笑)。
ですが、長年『FFXIV』をプレイされて、高難易度レイドの楽しさを知っておられる方々からすると、「ギミックが存在せず、ひたすら最大火力で攻撃を続けて何がおもしろいのか」と思われる方も多い。
もっと探索感が欲しい!ギャザラーと入口は分けてほしい、というフィードバックも多数いただきました。
また、報酬装備のアイテムレベル設計を間違えてしまった結果、2段階に及ぶ修正を加えたことも重なり、さらにトーンダウンを招きました。
このあたりは大反省です。

──そして抜本改革を決めたと。

吉田ルールを完全に委ねる、というのはやはり行き過ぎだと思いました。
コンテンツの中で指針を何も示さないのは、『FFXIV』というゲームサイクルに慣れた方には、変化が急激過ぎると。
ゲーム全体がそもそもそういう作りであれば、そうした要素が好きな方々どうしで話し合いをするかもしれません。
でもその場合、『FFXIV』はここまで多くのプレイヤーに遊んでもらえなかったはずです。
ですので、「いまの路線は1回あきらめよう」とスタッフに話しました。

──それを踏まえたうえで、今回はどのようにリニューアルされるのでしょうか?
吉田少なくとも探索については、コンテンツ中にアインハルト家からつぎつぎと指令が下されるようにしました。
たとえばアインハルト家から「A地点で探索してくれ」と通信が入り、それを終えるとつぎは「このエリアにあれが発生しているので、撃滅もしくは取得してくるように」みたいな感じで、異なる指示が島の中でつぎつぎと下されていきます。
マッチングされた8人で協力して、アインハルト家から示される“ToDo(やるべきこと)”をひと通りこなせば、一定量のスポイルを獲得。
その後で本拠地を訪れると、スポイルと交換でアイテムがもらえます。
取得できるアイテムの種類が決まるクジ引きは、この時点で行われます。
このように、“スポイルをあといくつ集めればアイテムレベル260装備のクジ引きができる”という部分を明確なゲームルールとして残しつつ、同時に、モンスターからのドロップも期待できる味付けになっています。

──そういう感じに変わるのですね。

吉田さらに島全域を対象に、F.A.T.E.とは違いますが、それと似たようなものが発生するようになっており、一定量こなすことでもボーナスやスポイルが入手できたりします。
まずは提示されたお題を8人で進めて、そこでコンテンツから離脱したい方はそうしていただいて構いません。
逆に、もうしばらく現地に滞在したい方はそこに留まることもできるので、「残りたい人はいますか?」とメンバーに聞いたうえで何かを行うことも可能です。

──何かが出現しそうな場合には、そう提案するとよさそうです。

吉田全空域に対して、非アライアンス形式のイベントが存在し、それが発生したら、そこではじめて“皆さんで話し合ってください”という形になります。
そのイベントは最低でも4パーティが参加しないとギミックが突破できない作りになっており、従来の『FFXIV』にはなかった形態のボスバトルが展開されます。

──どういったギミックなのでしょうか?
吉田第1世代のMMORPGで多く見受けられた形ですが、たとえば4つのパーティが同一のダンジョン内の別々の場所に向かい、“ドア”の前で待機。
全員が所定の配置に着くことではじめてボスが潜む“ドア”が開かれる……みたいな感じに近いです。

──そのイベントは何時間おきに発生するのですか?
吉田いつ起きるのか、条件は存在しますが秘密です(笑)。
さきほどお話したF.A.T.E.のようなものも含めて、そういう形で従来の魅力であるハプニング性を楽しめる部分は残してありますので、ぜひいろいろ探してみてください。
ただし、行うべきことは明確に示してあるので、単純にそれだけが目的であれば、アインハルト家の指示に従うだけで問題ありません。
そうでない場合は、みんなで話し合って決めてもらっていいですし、あるいはもし(任務遂行中に)イベントが発生したら「行ってみようか?」と誘ってみてもいいでしょう。
それくらいであれば、メンバー間でコミュニケーションを取ってもらってもいいのではないかなと。
僕たちは昔のゲームを否定したいわけではなく、そのおもしろさが『FFXIV』にあってもいいと思っています。

──マップの構造も大きく変わっているのでしょうか?
吉田以前とは環境が異なるディアデム諸島とお考えいただいて問題ありません。
ただし、マップ内部でやることはまったく違います。
リリース後にお寄せいただくフィードバックを見て、それを禁断の地 エウレカの制作に反映させていきます。
ちなみに禁断の地 エウレカは、企画面で雲海探索 ディアデム諸島とは違います。

──4パーティが参加するイベントをクリアしたときの、ロットのやり取りがたいへんそうです。

吉田そのへんはしっかり考えてあるので、大丈夫です。

──そのイベントを通じて、どのようなアイテムが獲得できるのですか?
吉田そこはまだ秘密にしておきます。

──ギャザラーの場合も、指示に従って進めていけるのでしょうか?
吉田ギャザラーのパーティで突入したときは、専用のものが登場します。
もちろん、任務を無視してフィールド上で採集を行ってもまったく問題ありません。
メンバーどうしで話し合って「バラバラに採集しましょう」でもいいですし、そもそも内部ではギャザラーからバトルクラスにチェンジすることもできるので……。

──ああ、そうでしたよね。

吉田(ギャザラーとして参加したメンバー全員が)いったんバトルクラスにチェンジして、任務を完遂。
そのうえで各自が好みの場所で採集を行う、といったこともできます。
ともあれ、先ほどお話した“飽き”との戦いは今後も続けていくつもりです。
最大ユーザー数を更新し続けている北米や欧州地域と比較すると、日本はオンラインゲーム市場が限界に近いため、新規の方のさらなる増加が課題です。
その一方で、遊び始めてくれさえすればとても長くプレイしていただけているのですが、そのぶん“飽き”てきている方も増えるはずです。
『紅蓮のリベレーター』はレベリングもありますし、新たなメインストーリーも入るので、プレイヤーのモチベーションはいったん大きく回復すると思います。
ですがその先を考えると、コツコツと強化&育成していく要素だったり、何かを集めていく部分を追加していかなければ、いまはよくてもそのもっと先で困ったことになる。
だから、僕はいまからその先を見ていないと、いけないのかなと、最近自覚するようにしています。

──なるほど。

吉田(全体で見れば)収益性とユーザーベースのどちらも拡大を続けているので、現在の路線でいいとは思うのですが。
一方で、絶対的な“飽き”に打ち勝つにはどうしたらいいかを考えたいのです。
いまの時代にあって、これだけの規模でサービスを継続できている例はほかにほとんどないので、僕のキャリアにとっては、とてもおもしろい挑戦です。
『紅蓮のリベレーター』は新作RPGの1本ぶんくらいのボリュームがあるのでご期待いただいていいのですが、その先を見据えると、横方向の広がりよりも、“体験の違い”をどう作るのか……という部分に頭をひねっているところです。

──ギャザラーで参加できるということは、新しい素材が掘れたりするのですか?
吉田はい。
掘れます。

──ということは、新レシピも入るわけですか?
吉田オシャレ系のレシピなども入ります。
あとは、ルキスとまでは言いませんが、エフェクトつきの主道具が全員に実装されます。
見た目がいいのでモチベーションに繋がるはずなので……アチーブメントを頑張ってください(笑)。

──たしかルキス系統の主道具は、納品が関連してきましたよね。

吉田前回はけっこうきびしいお題だったので、今回はストレートにアチーブメント(の報酬に)してあります。

●ワールド間パーティ募集ではワード検索が利用できる
──ワールド間パーティ募集機能が追加されることで、プレイヤーのゲームに対する楽しみかたが大きく変わるのではないかと思っています。
たとえば、ワールド間の人口の均等化が生じたり、高難易度レイドダンジョンの攻略ペースがさらに早まったりすることが予想されますが、そうした部分の変化について吉田さんはどう考えておられますか?
吉田僕たちが目指しているのはワールドレスです。
いわゆる都会と呼ばれている過密ワールドにいるメリットは、今後なくなると思います。
同一のデータセンター内であれば、土地が空いているワールドにフリーカンパニーごと移動してしまったほうが快適に過ごせるのではないでしょうか。
一部ワールドの経済を見ていると、“安すぎて申し訳ない”とすごく思ったりします。
ですが、そうであれば、ほかのワールドで暮らす方たちはそちらのワールドに移転したほうがいいのではないのかなと。

──そうなんです。
そういう流れが形成されると思っているんです。

吉田たとえば「大迷宮バハムート邂逅編の4層でハイアラガン装備をまだ集めてない」と思い立ったときに、「でも、パーティ募集じゃ集まらないだろうし、マッチングはどれくらい待てばよいかわからない。
諦めるか……」という意識が働いたと思います。
今回はデータセンター内に募集が出せるので、クロの空想帳攻略も含め、意外とメンバーが集まるのでは……と期待しているところです。
制限を解除すれば4~5人程度で突破可能なので、“初見歓迎”みたい募集をかけることで(短時間で)行けると思うんです。
“ワールド間パーティ募集機能を利用すればメンバーが集まる”ことがわかれば、多くの方が使い始めるはずなので、そうした流れになってほしいというのがいちばんの願いです。

──なるほど。

吉田たとえばロード・オブ・ヴァーミニオンやトリプルトライアドが好きな方たちからすると、“もっと対戦しようぜ”という部分が明確化できます。
そうしたマイナーと思われがちなコンテンツをプレイする機会作りに生かしてもらえれば、“通り過ぎてしまったのであきらめていた”部分がもっと活発化するのではないかなと。
あとは、たぶん大丈夫かとは思いますが、チャットするだけのパーティ募集を立てていただいても構いません。

──それも楽しみです。
ちなみにフレンド機能は追って実装されるとのことですが、いつぐらいになりそうですか?
吉田たぶん、『紅蓮のリベレーター』発売後くらいのタイミングになってしまいます。
ブラックリストの手続きは登録するだけで終了する一方、フレンド機能は異なるワールドの相手から承認を受ける必要があるので……その部分はまだ存在しない仕組みなので、新たに作る必要が出てきます。
ですが、すでに仕様は決めたので、大丈夫かと思います。

──NPCを介して突入するコンテンツについてですが、宝物庫 アクアポリスだけは、どんなことがあってもワールド間パーティ募集によるプレイは不可能ですよね?
吉田さすがに無理ですね……。
AとBのワールドそれぞれのワールドで転送魔紋が開いた場合、“同時に入ったらどちら側のコンテンツに入るんだろう”ということになってしまいますので。
今度は何か別の遊びを考えたいと思います。

──雲海探索 ディアデム諸島やディープダンジョン 死者の宮殿は、今後この機能を利用可能になるのでしょうか?
吉田ディープダンジョン 死者の宮殿は、『紅蓮のリベレーター』リリース後も新規の方のレベリングなどでご利用いただけると思うので、こちらについてはたぶん大丈夫です。
ただし、サーバー班は『紅蓮のリベレーター』の作業に集中しているところなので、3.Xシリーズ中の実現は難しいかなと。
たぶん、『紅蓮のリベレーター』(発売後の実装)になりそうです。

──マンダヴィル・ゴールドソーサー関連のコンテンツへの対応はいかがですか?
吉田事前にUI班のリーダーから「無理です」と聞いていたのですが、第33回プロデューサーレターLIVEのオンエア中に「できるようになりました」と報告が来たので、大丈夫です(笑)。

──今後、ワード検索機能が追加される予定はありますか?
吉田絞り込みの部分に関しては、すでにワード検索機能が入っています。
ただし、それほど(検索の)頻度を上げないような形です。

──たとえば“邂逅”と入力すると、大迷宮バハムート:邂逅編の募集が表示されるわけですか?
吉田“邂逅”の文字さえ間違っていなければ、出ます。

●ザ・フィーストのマップは今後ランダムで決定される
──第33回プロデューサーレターLIVEでザ・フィーストの新しいマップが発表されましたが、従来のマップと戦いかたがどう違うのでしょうか?
吉田どちらの陣営に加入した場合でも移動距離は同じようにしましたが、地形が矩形(角張った場所などが同じ形)ではないので、その部分をうまく活用していただく感じです。
ただひたすら同じマップをプレイすると、戦局が似通るせいで飽きてくるので、今後ランクマッチはふたつのマップから基本的にランダムで選ばれるようになります。

──なるほど。

吉田パッチ3.55でシーズン3が終了した後に新マップを投入し、調整のためのプレシーズンを行います。
それが終わりしだい、『紅蓮のリベレーター』のリリースまでを目がけてシーズン4が開幕します。
あとは、以前よりご要望の高かった要素ですが、デュエルにアイテムレベルシンクも導入されるため、シンクしたうえでダメージチェックなどが行えるようになります。
さらに、パッチ3.5でPvP向けの新装備が全ジョブぶん入ります。

──今回も、装備のデザインにテーマが設定されているのですか?
吉田ありますが、ナイショです(笑)。
ファンフェスティバル2016の日本公演をご覧いただければわかるかと思いますので、それまでお待ちください。
おそらく、その装備を手に入れるために、いままでPvPになじみがなかった方も参加されるようになると思います。
そのために、『紅蓮のリベレーター』のタイミングで行う予定だったチャットの全閉鎖を前倒しにしました。
また、『紅蓮のリベレーター』向けの大規模PvPを現在開発しているところです。

──それはどのようなものでしょうか?
吉田3対3ではなく、ふたつの勢力による新しいゲームになります。
3対3はいろいろ試してきましたが、皆さんは現在のシールロックのルールをいちばん楽しんでおられるようなので、今後はそちら1本(のアップデート)に絞る感じでいまのところは考えています。
そのためにも、マッチング時のグランドカンパニーによる縛りを無視できるようにしたうえで、アビューズ(不正試合)などがないかどうかもいまのうちにチェックしておきたいなと。
このように(今回のアップデートは)つぎのステップに向けてのテストケースという意味合いもけっこうあります。

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──今後、PvPは大きく変わりそうですね。

吉田『紅蓮のリベレーター』以降は、もう一段遊びやすくしたいと考えています。
いまは使用できるアクションが多すぎるうえに、そもそもレベル60にならないと参加できないのも厳しすぎるので……大きく手を加えます。
ただし、ルールはいま(お話した通り)の方向へ進むと思います。

●ヒルディブランドはこれからも活躍を続ける見込み
──トレーラームービーで紹介された蛮族クエストは、パッチ2.35で追加されたゴブリン族やコボルド族などの蛮族が総出演するエクストラクエストの『蒼天のイシュガルド』版という位置づけですか?
吉田そうです。
蛮族クエスト“蒼天編”の集大成クエストになります。
すごくよくできたクエストになっているので、こちらにもぜひご期待ください。

──コミカルタッチの物語ですか?
吉田コミカルとシリアスが半分ずつ、くらいです。
“蒼天編”の蛮族デイリークエストは若手のスタッフが作ってくれたのですが、キャラクター立てもよくできていて……まさか、グナース族にあれほど愛着が持てるようになるとは思いませんでした(笑)。
今回の集大成クエストはウデキキを中心にシナリオが進むのですが、本当に各蛮族デイリークエストに登場した蛮族のNPCたちが、いい味を出しています。
ホロッとさせられるシーンもあるので、ぜひお楽しみにお待ちください。

──トレーラームービーに登場していたダンスは、新しいタイプですか?
吉田強い武器は手に入らないと思いますが、少なくともダンスは手に入るはずです(笑)。

──聖アンダリム神学院記はまだ終わらない感じもするのですが、こちらについてはいかがですか?
吉田イシュガルドを取り巻く環境は、すぐには変わらない。
でも、彼らがこの先をどう歩んでいくかという形で、しっかり完結します。

──ヒルディブランドの物語も同様ですか?
吉田事件屋クエストも完結します。
どちらもパッチ3.5で完結です。

──ふたつのストーリーが今後も続くかどうかは、お楽しみにという感じですか?
吉田ヒルディ(の制作を終えること)は、もうあきらめました(笑)。
当初、3.Xシリーズ中はいったんお休みしようと思っていたのですが、人気がありすぎて……。
おそらく、またやると思います。
今回の一連の事件屋クエストは、ヒルディなのにいい話みたいな感じになっていますよね。

──確かにそうです。

吉田最後も“ヒルディっぽくないけど、これもヒルディだね”みたいな感じで、よくまとまったと思っています。
あとは、“このひと言を開発チームが言いたかっただけじゃん”的な部分もあるので、その部分にもご注目いただければと(笑)。

●ジャンピングポーション導入に向けた議論の現状は?
──ジャンピングポーションに関する議論がフォーラム上で活発に行われていますが、現在はどのような方針になっているのでしょうか?
吉田さきほどもお話しましたが、とくに新規プレイヤーの参加を後押ししたいので、僕の中ではいまのところ7:3で実装の方向です。
全体のご意見と、中国と韓国のデータを、引き続き見ているところです。

──なるほど。

吉田(レベリングを行う)時間がない方がゲームを始めて、「遊ぼう」と誘ってくれた方とすぐいっしょにプレイできないのは、拡張パッケージが進めば進むほど、定着面でよくない状況となっていきます。
登る山の高さがどんどん上がるからです。
これはいくら登山ルートを都度調整して、登りやすくしたとしても、目に見える高さの印象はあまり変わりません。
登り始めると「随分楽だな」と感じてくださるとは思いますが、頂上を眺めると「やっぱり遠いな……」と思えてしまうと思います。
また、プレイできる時間が少ないために2~3ジョブ目に手が出せない方も多いと思っていますし、たとえば『蒼天のイシュガルド』のシナリオだけもう一度新規で追ってみたいという方もいると思います。
ですが、いずれにせよ「頂上まで登れるポーションでない」のです。
8合目までです。
そこから先は、自分の足で頂上を目指す必要があります。
そこをしっかり担保できれば、現代のニーズに合わせるべきなのかな、と。

──フォーラムの議論を見て、どう感じておられますか?
吉田いくつかの議論を拝見させていただくと、若干ですが、ゼロかイチかの話になっているのかなと感じています。
ややもすると(論調が)“実装されたら全員が使う”ことが前提となっていますが、ジャンピングポーションの導入によって“選択肢が増えるだけ”なのです。
僕たちの側から“ぜひ使ってください”と強力に推していくつもりもないので、じっくり最初からプレイしたい方は、使っていただかなくてもまったく問題ありません。
フォーラムにも現段階の中国版・韓国版の仕様を公開しましたし、さらに1歩進んだ議論をしていきたいと思っています。

──投稿者の懸念事項に関わる情報が明らかになることで、そこからさらに議論を広げてもらう感じですね。

吉田それをベースにご議論いただいたうえで、その流れに沿って考えたいなと。
一方で(ジャンピングポーション導入の弊害として)スキルローテーションの部分を心配される方も多いとは思いますが……。

──F.A.T.E.だけで育成を終える人は、いまでもいますよね。

吉田実際にジャンピングポーションを導入したとしても、その効果はひとつ前のレベルキャップまでなので、レベル60から70までのレベリングはご自身で行うことになります。
その過程で最低限の使いこなしが求められるため、エンドコンテンツに挑戦する手前くらいまでであればさほど心配しなくてもいいのかなと。
ただ、もちろんレベル60帯に多少の混乱は発生するので、そこを懸念される声もあると思います。

──さきほど『蒼天のイシュガルド』のメインクエストをやり直したい人向けの施策に関するお話がありましたが、シナリオのフラグは任意に変えられるのですか?
吉田いまはパッチ2.55のメインクエスト“希望の灯火”まで完了させるポーションしかありません。
『紅蓮のリベレーター』のタイミングではそれにプラスして、パッチ3.55の“宿命の果て”までをクリア扱いになるポーションも追加し、2段階で選べるようにしたほうがいいかなと考えています。
言わばシーズン1用ポーションとシーズン2用ポーション、みたいな形です。
ジャンピングポーションをレベルで分けるつもりはありませんが、シナリオについてはシーズンごとにご用意してもいいのかなと。
いずれにせよ、こちらも悩ましいところです。
ちなみに、パッチ2.55の“希望の灯火”までスキップできるポーションを使用すると、パッチ2.Xシリーズで追加されたインスタンスダンジョンをすべてクリア済みになります。
そうしておかないと、コンテンツルーレットを利用できないからです。
こうした細かい情報がまだ(日本では)出ていないので、その部分を一度ご説明させていただくつもりです。

──それではパッチ3.5Xシリーズ全体を踏まえて、プレイヤーの皆さんにメッセージをお願いします。

吉田2016年もたいへんお世話になりました。
『旧FFXIV』から数えると6年目、『新生FFXIV』が開幕してから丸3年以上が経過しました。
単独のゲームでワールドツアーを開催できるまでに成長できたことは、本当にプレイヤーの皆さんによる日々のご愛顧のおかげです。
僕としては、つぎのスタートである『紅蓮のリベレーター』をお伝えできてほっとしています。
2017年はいよいよ『紅蓮のリベレーター』が発売となりますので、そこでまた新しい、1段階引き上げられたゲーム体験をお届けするつもりです。
同時に、そのつぎの段階……つまり、より熱中できる部分をどう作るのかという部分に頭を悩ませながら2017年をがんばっていこうと思っています。
ファンフェスティバル2016 in Frankfurt(の基調講演)を見て「オイオイ」となり、さらにパッチ3.5のパート2をプレイして「おぉ!?」と驚いていただいたたうえで、『紅蓮のリベレーター』を楽しんでいただくことが2017年前半の目標です。
これからも引き続き応援をよろしくお願いします。


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