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第10回FOST賞授賞式が開催――FOST賞は馬場章氏、社会貢献賞はCEROが受賞

 【10//2017】

第10回FOST賞授賞式が開催――FOST賞は馬場章氏、社会貢献賞はCEROが受賞


文・取材・撮影:編集部 ロマンシング★嵯峨
●シミュレーション・ゲーミングの研究者・団体を表彰
2017年3月9日、公益財団法人 科学技術融合振興財団(foundation for the Fusion Of Science and Technology。
通称FOST)が、第10回FOST賞授賞式を開催した。

FOSTは、シミュレーション・ゲーミングの研究など、社会や文化の中で科学技術の融合を促進させる研究を助成している組織。
1994年に設立され、2007年度より、シミュレーション・ゲーミングの研究者に対してFOST賞を授与する事業を開始した。

そもそもシミュレーション・ゲーミングとは何かと言うと、わかりやすく表現するならば、“ゲームの体験を通じて、社会問題の解決方法や、企業を経営する術などを探るもの”。
シミュレーション・ゲーミングの研究者は、社会や文化の中で、ゲームを活かすことで問題を解決できないか、よりよい環境を生み出せないかと模索している人たちであり、FOSTはそういった研究者を支援しているというわけだ。

授賞式では、初めに、FOSTの理事長を務めるコーエーテクモゲームスの襟川陽一氏が登壇。
襟川氏は、FOST設立時の基本財産が10億円であり、現在の残高が11億円であること……つまり、健全に運営できていることに触れ、今後も社会貢献活動を担うための財務基盤を維持しながら、25年、30年、35年と活動を続けていきたいと抱負を述べた。

続いて、FOST賞審査委員長を務める東海大学名誉教授の白鳥令氏が登壇し、今回の受賞者と、その理由を発表。
そして各受賞者に、賞状やトロフィーが贈られた。

●第10回FOST賞
一般社団法人 日本eスポーツ協会 理事
馬場 章(ばば あきら)氏
研究課題:学校教育にデジタルゲームを導入する実践方法の調査研究
授賞理由:わが国の学校教育においてデジタルゲームの導入が進まない理由を解明した上で、その問題点の解決の方向性を探り、さらに海外の先進事例を調査して、デジタルゲームの導入を促進することを調査研究された。

元・東京大学大学院情報学環教授であり、日本デジタルゲーム学会初代会長なども務めた馬場氏。
学校教育にデジタルゲームを導入するという研究の始まりは、2006年に始めた、“高校の社会科の授業にオンラインゲームを導入する”という試みだった。
そのときに使われたゲームは、旧コーエー(現コーエーテクモゲームス)の『大航海時代 Online』だったという。
そして、この授業の教育効果を長期にわたって計測するために、実施してから10年後(つまり、昨年)に生徒たちの追跡調査を行ったところ、期待以上の成果が出たそうだ。
この結果は、いずれ何らかの形で発表したいとのこと。
続報を楽しみに待ちたい。

●第4回FOST新人賞
東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科
加藤浩平(かとう こうへい)氏
研究課題:テーブルトーク・ロールプレイングゲーム(TRPG)を用いた自閉症スペクトラム児の対人相互交渉の促進
授賞理由:子どもが興味を持ち、自発的に他児と関わり相互交渉が起こりやすい場面設定ができることから、支援の一方法としてテーブルトーク・ロールプレイングゲーム(TRPG)という会話型ゲームを採用し、支援活動や実践研究を行ってこられた。
本研究では、TRPG活動を用いた小グループ活動が与える自閉スペクトラム症児たちの対人相互交渉の変化について、逐語録や面接記録をもとに量的・質的両方の面で分析を行った。

もともと編集者であり、取材がきっかけとなって、研究の道に進むことになったという加藤氏。
“自閉症の子どもたちは、彼らが活躍できる場の中では、自身の持ち味を生かしてユニークなコミュニケーションをしてくれる”と語り、その活躍の場のひとつとして、TRPGが使われればうれしいと述べた。
また、TRPGに参加した子どもたちからは「ゲームマスターをやりたい」という声が挙がっているそうで、彼らのためのゲームマスター養成講座も展開中だという。
今後もさまざまな展開を交え、研究者として精進していきたいという加藤氏。
これからの活動に期待だ。

●第6回FOST社会貢献賞
特定非営利法人 コンピュータエンターテインメントレーティング機構
授賞理由:2002年6月、エンターテインメントゲームソフトの年齢別レーティング制度を運用・実施する機関として発足。
日本国内で販売される家庭用ゲームソフトで、市販の消費者向けハードウェア機用に開発・販売されるエンターテインメントゲームに関し、収録する全ての表現を審査し年齢別レーティングを実施することにより、一般市民やユーザーに対しゲームソフトの選択に必要な情報を提供して来た。
これまでエンターテインメントゲームの社会的受容とゲーム文化の健全な発展に果たした貴機構の役割は大きい。

特定非営利法人 コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)からは、理事長の島田仁郎氏が登壇した。
島田氏は、2002年にCEROが設立されてから、今年で15年を迎えることに言及し、“節目の年に名誉ある賞をいただけてうれしい”とコメント。
また、島田氏は“ゲーム業界は非常に変化が激しい”とも述べ、そのような状況の中で、CEROの使命をまっとうすべく今後も全力で取り組むと力強く語った。


Category: ゲームニュースまとめ

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