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パルマー・ラッキー氏が語るVRの未来と、そしてコスプレ愛

 【12//2017】

パルマー・ラッキー氏が語るVRの未来と、そしてコスプレ愛 


文・取材:編集部 古屋陽一
●VRの懸案事項である“フィードバック”の解決方法は?
2017年5月10日~14日に、都内各所にて開催される“TOKYO SANDBOX 2017(東京サンドボックス 2017)”。
会期2日目の5月11日には、TKPガーデンシティ渋谷にて、ゲームサミット“プッシュ”のVRをテーマにした9つのセッションが行われた。
ひときわ注目を集めたのは、パルマー・ラッキー氏をゲストスピーカーに招いてのスペシャルセッション。
パルマー・ラッキー氏と言えば、ご存じのとおりOculus社の創業者にして、VR普及の礎を築いたキーパーソンのひとり。
今年の3月にFacebookを退社したことでも大きな話題を集めたが、そんなパルマー・ラッキー氏が何を語るのかということで、記者も大いに注目していたセッションだった。

その講演名は“Q&A: なんでも聞いて下さい”で、講演者からの質問にパルマーが応えていくというスタイルで進められた。
微妙に行き当たりばったり感がしないでもないが、そんなまったりとした空気だからこそ聞けることもある。
というわけで、「痩せたように見えるが、ダイエットをしているのか?」や「どのVRゲームがいちばん好きか?」といった、ほんわかとした質問も寄せられた。
ちなみに、前者の答えは「Yes」で、『Dead and Buried』でスクワットをやるなど、VRゲームで痩せる努力をしているとのこと。
後者は「ここで言うと、“パルマーが好きなゲーム”ということで定着してしまうかもなあ」と難色を示しつつも、サービス精神旺盛な彼のこと、『Robo Recall』やさきの『Dead and Buried』などを挙げてくれた。
さらには、VRという縛りがありながらも『オーバーウォッチ』と答えるあたり、同作にはけっこうハマっているようだ。

また、パルマー・ラッキー氏が、5月5日~7日に徳島県で行われた“マチ★アソビ vol.18”に参加し、『メタルギア ソリッドV ファントムペイン』のクワイエットのコスプレで颯爽と登場し、大きな話題を集めたのはご存じの通りだが、「数あるコスプレから、クワイエットを選んだ理由は?」との質問には、「彼女がしていたので、合わせた」とのこと。
さらに、作る工数が少ないこともチョイスした大きな理由のひとつになったようだ。
“作る工数が少ない”とは、パルマー・ラッキー氏が自らコスプレ衣装を作っている姿を想像すると何やらほんわかとした気持ちになるが、実際のところ、パルマーさんはコスプレが相当お好きなようで、アニメ・エキスポでは、2016年は『オーバーウォッチ』のトレーサーを、2015年は『キルラキル』の纏流子のコスプレをしたとのこと。
「女性キャラのコスプレは大好き」とは、率直なお言葉。
ちなみに、“マチ★アソビ vol.18”でのコスプレは、「こんなに注目を集めたことはなかった」とのこと。

ちなみに、VRコスプレに関しても、「興味ある」とのこと。
「いいなと思うのは自作されている方。
初音ミクのコスプレをリアルでやると限界がある(笑)。
声も変えられたらいいな」と、本当にコスプレがお好きなようです。

こうしたやり取りを聞いていると、いかにVR界隈でパルマー・ラッキー氏が愛されているかがよくわかる。
その若さと(24歳!)明るさで、パルマー・ラッキー氏はアイドル的な存在だったと言えるのかもしれない。

と、そんなやわらかい質問を適宜はさみつつ、セッションではVRに関する興味深いコメントが聞かれた。
たとえば、「ゲーム以外のVRコンテンツの未来については?」との質問には、「将来的には、80~90%以上のコンテンツがゲーム以外になるのは必然的」とパルマー・ラッキー氏。
「1日の生活で、ゲームの時が50%を超える人はそうそういない」というのがその根拠。
一方で、「いつ起こるかはわからないが、我々はVR、AR、MRのいずれかでずっと過ごすようになると思う」との未来像を提示。
たとえば……「いまの教育はテキストを読むだけですが、教える側がVRを使えるようになったらどうなるかということでいうと、やれることが見えてくるのでは?」と、VRが教育などの幅広い用途で使用されることで、さらに広がる可能性を示唆した。

さて、セッションでは、これはVRの今後の課題にも直結することと思われるが、VRと“フィードバック”に対する質問もいくつか寄せられた。
たとえば、VR空間のボタンを押すときに、押す感触がないとか、VR空間の物体を触った感触がないといった問題だ。
VR空間がリアルであるだけに、フィードバックがほしくなってしまうのは人情というもので、逆にリアルなだけに、現実と同じようなフィードバックがないと興醒めになってしまうのも無理からぬところ。
この質問に関して「解決方法はふたつある」とパルマー・ラッキー氏。
ひとつは“ロボットグローブ”のようなもの。
ただし、「精密工場にあるようなものが、手に装着されている状況を作らなければならない」と、まだまだ実現には遠い道のりであることを示唆。
で、もうひとつの解決方法が、筋肉へのインプラントだ。
「脳を直接刺激するのは不安なので、筋肉に注目している」とパルマー・ラッキー氏が言うインプラントとは、筋肉に刺激を与えて、あたかも実際にフィードバックを得ているかのような感覚になれるテクノロジー。
「単純な信号が筋肉を伝わっているんです。
指先にインプラントを入れる必要はなくて、腕や背中にも入れられます」という。
インプラントというと、ちょっと大仰なものを想像しがちだが、「米粒サイズでもいいし、カフをつけてワイヤレスに刺激を与える方法もあると思います。
爪にバイブレーターをつけて、フィードバックさせるという手もある」と、具体例をいくつか挙げてくれたから、このフィードバックに関しては、おそらくOculus時代に相当研究していたようだ。

さらにいえば、“歩く”という動作にしてもそう。
トラッキングやロコモーション、トレッドミルなどいくつかの解決方法があるようだが、決め手に欠けているという。
可能性として挙げられるのは、「脳に直接刺激を与えるか、内耳に刺激を与えるか、インプラントを入れて平衡感覚を刺激するか」とパルマー・ラッキー氏。

そこで、不勉強な記者はふと気づいた。
「VRもここまで来ているのだな……」と。
VRをさらにリアリティーのあるものにするための、VR業界の目下の注目事項はフィードバックで、それゆえに質問も多かったのだ。
まさに、サイバーパンクや『攻殻機動隊』の世界が、近いところまで来ているのだなと、感慨にふけってしまった。

ちなみ、パルマー・ラッキー氏から“逆質問”として、「インプラントが実用化されたらやりますか?」との質問が飛び出した。
こういう質問をすること自体、パルマー・ラッキー氏自身が、VRのためにユーがどこまでインプラントを利用するかどうか、考えあぐねているのであろう。
インプラントとなると、さすがに敷居が高くなるかと思われたら、驚いたことに来場者の8割以上が挙手。
パルマー・ラッキーの講演に来るだけあって、さすがは猛者揃い。
彼らの目はVRの未来に向いているのだろう。
記者も、針みたいなものを筋肉に入れるのはさすがに抵抗があるが、米粒くらいならば……。

セッションでは、さすがに気になるということで、パルマー・ラッキー氏の今後に対する質問が投げかけられた。
それに対するラッキー氏の答えは、「新しい会社を作って準備を進めている」という。
そしてそれは、VRの企業だという。
はてさて、今後どのような展開が待っているのか、パルマー・ラッキー氏の“VR第2章”に注目したい。

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Category: ゲームニュースまとめ

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